アンタとオレの関係
-02
壇上には裕行会長と初音先輩。
今から俺らは呼ばれてあそこに行くらしい。
「みなさん、4時間に亘る鬼ごっこ、お疲れさまでした」
初音先輩が喋っている。
「逃げる側の人たちも大変だったかとは思いますが、鬼役の人たちは4時間ずっとでしたので、大変疲れたかと思います。
では、そんな鬼役の人たちの中で、特にポイントを多く取った5ペアをこれから表彰したいと思います。
呼ばれたペアは壇上に上がってください」
その後、5組の鬼役が5位から順に呼ばれた。3位には陣谷先輩と鈴木先輩が呼ばれていた。
「次は、部活ごとのポイントの合計数の上位3部を表彰します。
呼ばれた部の代表さんは、出てきてください」
部活は1位 陸上部、2位 サッカー部、3位 ラグビー部の順。
やっぱ強いんだな、陸上部。
「では、今度は見事4時間逃げ切ったペアを表彰します。呼ぶ順番はここ本部に到着した順です」
最初に呼ばれたのは有志と永作先輩。ちゃんと残れたんだな!
コメントを求められた永作先輩は
「最後は部活の後輩に追いかけられたのですが、まぁ相棒の足が予想以上に速かったので、ここに立つことができました」
それに対して有志は……
「………………………最後まで残れて良かったデス」
とたっぷり待たせた後にやっと一言。
なんかむーっと黙り込んでるし。
『ゆーし、どしたんかな?なんか不機嫌?』
「アイツはいつもあんな感じだぞ?」
あれれれ?
そして、知らないペアが次に呼ばれ、やはりコメントを求められた。
そのペアのコメントが終わり、マイクは再び初音先輩へ。
「生き残り組最後のペアは、2年の天王院夾くんと1年の佐倉遼くんです!」
え、もう俺らなの?
驚いている間に夾に手を引かれて壇上に上がった。
その途端に沸き上がる悲鳴。
「夾さまが!あの夾さまが!!」
「手を握っていらっしゃる…!」
「なんでですか夾さま!」
え、何?
◆◇
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