アンタとオレの関係
結果発表 -01
あったかい背中に背負われて心地良い振動に揺られて寝てたのに。
「夾さまに背負われてるよ」
「しかも寝てる……」
「遼さまの寝顔!貴重!」
「ヤバいって…アレは…///」
なんか…………ウルサイ。
たくさんの人の気配と感じるたくさんの視線に意識が浮上し、俺は目を開けた。
未だに俺は夾の背中の上、隣には……
『あ、たのし「陣谷だ」……アニキ』
なぜ!?って顔されたケド、だってそんな感じ。
あと、
『陸上部のちっこいほ「鈴木だよ」……鈴木先輩』
この二人、俺がまだ喋ってるのに言葉を被せてきたよ?
ひどくない?
『???』
「遼?どうした?」
『……今って何の時間?』
そう言った途端、3人が溜息をついた。
あ、幸せが3つ飛んでったよ〜!!……なんちゃって。
「鬼ごっこの結果発表だ」
『ふーん』
それよりも。
『夾、降ろし「駄目」…なんで?』
「ずっと寝てたお前が悪い」
『………俺はずっと逃げてたから疲れたの!』
「それはお前の都合だろ?」
もう!なんなんですか、この人!!
『あーにきー』
「……なんだ?」
お、返事してくれた♪
『このあんちゃんがイジめてくる…』
助けを求めてみる。
「そりゃ大変だな。まぁ頑張れ」
が、見事にスルーされた。
……こういうときのために和巴ちゃんはくれたんだもんね!
ベルト通しに付けていた和巴ちゃんお手製の小型無線機を取り出す。
『かーずはちゃーん、たーすーけーてー』
《どう見たってじゃれてるだけじゃねぇか》
『アレ?和巴ちゃん、声低くなった?ついでに言葉遣いも悪い……健ちゃんみたい』
《みたい、じゃなくて本人だっつの!》
あはは、わかってるよ。
『みんなはー?』
《明神以外は全員捕まったから観客席。っていうかお前ら帰ってくんの遅かったな》
『あれ、そーなんだ?』
《おう………ところでさ、お前いい加減そこから降りろよ》
『俺は降りたいんだケドね、夾が降ろしてくれないわけ』
《………代われ》
『ハイ、夾』
無線機についてたイヤホンを夾の耳に無理矢理入れる。
「なんだ?………ああ…まぁそうだな………はいはい、わかったよ」
健ちゃんと夾が会話してると俺暇でまた眠くなりそう……。
「遼……降ろすぞ」
『はーい』
危ない、また意識飛びかけてたι
◆◇
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