アンタとオレの関係
夕食
18:00。夕食の時間。
鬼ごっこの閉会式が終わったのが17:55だったからそのままレストランに直行。
こんな時に便利♪な無線機で4人とそのペアと合流して、夕飯を共にした。
和巴ちゃんのペアは工学部で一緒の3年生。どことなく和巴ちゃんと似た感じがする。
蒼太のペアは化学部の2年生。こちらは蒼太とは対照的。長身でひょろっとしており、黒いボサボサの長めの髪と度のキツそうな眼鏡という出で立ちだ。
話してみると、彼は化学以外にあまり興味がないらしい。
健ちゃんのペアは地元が一緒の3年生。地元が一緒だからか、なんとなく健ちゃんと雰囲気が似てる。
その6人と俺・夾・有志・永作先輩の10人という大所帯での食事となった。
その席で、蒼太が夾に聞く。
「今日の20:00からのイベントって何するんですか?」
直球で聞いてるしこの子ι
夾は食事の手を止めて考えるそぶりを見せた。
「…………まぁ恒例っちゃ恒例なことだよ。泊まりがけのイベントで夜やることなんて2つか3つくらいしかないだろ」
後は自分で考えな、と言って夾は食事を再開した。
えーっ!と不満そうな蒼太。
その横の和巴ちゃんのペアの先輩は俺に話しかけてくる。
「遼くん、鬼ごっこはおめでとう!和巴から聞いたよ。食堂利用カードを何がなんでも取ってやるー!って意気込んでたんでしょ?」
『はい!もー嬉しくて!』
「いいよねー、僕たちもそれぐらい体力があればいいのに…」
『いや、最初の2〜3時間は隠れていただけなんで』
「ぇえ!?隠れる場所なんてあった?」
『えーっと、見つけちゃいましたι』
「なるほど〜」
そんな俺たちの横では和巴ちゃんと健ちゃんペアが話している。
「和巴、お前はいつごろ捕まったんだ?」
「えっとねー、2時間過ぎたあたりかな」
「あぁ、じゃあ結構持ったんだね」
「健たちは?」
「俺らはー…2、時間、半?とか?」
「いやいや違うでしょ。3時間弱だし。しっかりしろよなー健くん」
有志と永作先輩は余程疲れたのか、疲労の色が濃く、普段よりも口数が少なかった。
こうして俺らは夕食を食べ終え、汗を流してから20:00に再びホテル前に集まった。
キャンプファイヤーかな?花火かな?
そんなことを考えながら、俺は日中のイベントのこともあって気分がとてもよく、今にも跳ねだしそうな感じで集合場所に向かった。
………………この後に待ち受けている最悪なイベント内容など知る由もなく。
◆◇
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