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触れる心



この会社に入ってだいぶ慣れた。
いやだって社長がディーノだし、俺はまぁディーノのお陰で幹部に登りつめた。と言っても過言ではない、まぁなんか悲しいけど…

「奏」
「え、なに?」
「……もうちょっと、隠せよ」
「なにを?」
なにもわかってない奏にディーノは目を泳がせながらトントンと首を叩いた

「!」
「新婚なのはわかるけど…目のやり場に困るって言うか…」
「………すいません」
「謝んなよ!ただ俺が奏の事想像するだけで…あ、」
「……………セクハラですか」
「いや違っ!だってすげぇ濃いから」
手を凄い勢いで振るディーノはもはや言い訳にもフォローにもなっていない

「……エッチ」
「!(かわいっ)」
口元を抑えるディーノに奏は少し笑った。それにディーノはなんとも言えない感情が込み上げぐしゃぐしゃと奏の髪の毛を散らした



「………仲がいいみたいだね」
その言葉に2人は後ろを見れば恭弥が凄い形相で立っていた


「きょ…雲雀さん!」
「やぁ住吉さん、今から会議だよね?部屋まで一緒に行こうか」

「ディ、社長どちらに行かれるんですか!会議が…」
「いやまだ時間あるし、俺はまだいい」
(だって恭弥睨んでるし…)


「そう言ってるし住吉さん案内してくれる」
「あ、はい。では社長、後ほどお迎えに来ます」

「あぁ」
ディーノはまだ睨んでる恭弥の視線を受け冷や汗をかいた。
(やべぇ今殺す気だったアイツまじで俺を殺す気だった…)
手を振るディーノに奏は一礼した。




「奏」
「まだ廊下、」
「……………………」
恭弥はムスッとしながら奏の斜め後ろを歩いた
ガチャンとドアが閉まったのを確認してから恭弥は奏に話かけた

「……もういいよね」
「うん、どうしたの恭ちゃん」
「今日は会議だからね」
「でも3時間もあるよ?」
「奏に会いたくなった」
「…!バカっ」

唇を重ねようとする恭弥に奏は制止をさせた。すると恭弥はますます不機嫌になったが一応制止した



「今は会社の中だよ」
「誰もいない」
「そんな問題じゃない!」
「………嫌なの?」

「だからそんな問題じゃないでしょ」
「僕はしたい時にするよ」
「な!」
「君があの人と仲良くしてるのがいけないんでしょ?」
「ちょ、待っ」
「待たない」
恭弥は奏を机の上に座らせ何か言おうとする奏の唇を塞いだ


「ンぅ、ん」
最後に舌を思いっきり吸われ離された、奏は涙目で息を必死に吸い上げ手は恭弥の服を掴んでいた

「君が悪いんだよ」
「………ヤキモチやき」
「うるさい」
ギュッと睨んだ奏は涙目のせいか一つも怖くなくて恭弥はそのまま多い被さろうとしたがそうはさせてくれなかった


「………奏?」
「こんな所じゃ…出来ない」
「!」

「恭ちゃん?」
「ダメ今見ないで」
「??」
今の奏の顔がダイレクトに下半身に来たようで恭弥は立ち上がったそれを必死で隠すようにしゃがんだ


「恭ちゃん?」
「今我慢するから、夜してもいいよね」
「なっ!」
「嫌?」
「そう、じゃなくて返事しにくいって言うか…」
「じゃぁ決定だね」
恭弥はくすりと笑った、それに奏はきゅうんと胸が締め付けられ恭弥の頬を手で包みちゅーっとキスした

「……………………」
「恭ちゃんが可愛いからだからね!だから条件反射と言うか!」
「我慢したのに、煽らないでよ」
少し熱い溜め息を漏らす恭弥は少し困惑していたが前例を思い出した。奏は自分の唇フェチだと言う事を、あまりに直視するから聞いた事がある。
「そんなに触って気持ちいいの?」
「うん…好き」
まぁその後、ヤったんだけど…あれは奏が誘ったと言っても間違いではないからね

「恭ちゃん、」
「なに?」
キスで酔っているのか奏は目がとろーんとしている。スイッチが入ったんだろう


「奏、外は哲が見張ってるし中には出さないからしよう?」
「……うん」
その時の僕の心中を再現するなら、よっしゃぁあああ!とガッツポーズをしていただろう
だけど僕の薄い理性がそれを引き止めた

そんな事よりその気になっている奏を押し倒しす事で僕の脳内はいっぱいだった




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