[通常モード] [URL送信]
冷めてしまったのは苦いコーヒー



非常事態が発生した
「こりゃぁちょっと時間かかるよ」
「マジでか、おっちゃん頼むよ〜何週間かかる?」
「最低でも2週間ぐらいだな」
「まぁおっちゃん早めに頼むよ」
「あいよ、群青ちゃんの為ならおいちゃん頑張るよ」
にこーっと笑う群青に業者さんは笑った、その横で金髪はぼへーっとした顔で群青の頭に顎を置いていた


「つーかお前が壊したんだから謝れっての!」
「ゴメンなさーい」
「ナメてんのかボケ」
ベシッと殴れば金時はまたギューッと抱きついた

「なんで風呂場で暴れるんだよ」
「群青が一緒に入ってくれないからだろーが」
「なんで入らないといけないのさ!」
「て言うか、あれに穴開けたのは群青だからね、俺のせいじゃないもん」
「はぁぁあ!!!?お前が俺を女と勘違いして風呂に入れさそうとしたんだろーがっ!お前が悪いんだよ!つーか離れろ」

「はぁーい、抵抗しないでくださーい」
「本当に昔から仲いーねぇ、おいちゃんまた明日来るわ」

「ありがとね!おっちゃん」
にこーっと笑い業者が部屋を出るのを待った、そして出た瞬間、金時はすかさず角度を変え、キスしようとすれば阻止された


「なにしようとしてんのさ」
「………群青」
「仕事とプライベートはきっちり分けろ、寝不足なら休め、ちゃんと食ってんのか?」
「……………相変わらずお母さんみたい」
「俺は男だ」
ぐぎぎっとくっつきそうな唇をくっつけまいと必死に胸を腕で押しやる群青に金時は腰を抱え込んだ

「な、なんだよ!なにしたいんだよ!」
「キスしたいし、エッチしたい」
「糖尿病だからたたねーだろ」
「たつから!俺、糖尿病じゃないから!予備軍なだけだからっ!」
「つーか逆にたったらヤバいだろーが!」
「んーもうなんでもいいから」
「なっ!痛っ」

金時は群青の鎖骨を甘噛みし次にゴリッと噛み、キスマークより歯型に近いものを残した

「痛っ!もうなにお前!」
「別に〜」
群青はイライラし金時を殴るが金時は腰を持つ手を離さない、うろうろ歩けば抱きついたまま離れない

「仕事でなんかあったわけ?」
「………………別に」
「止めたくねぇんだろ?」
「…だってホスト以外にやる事ねぇし」
「なんだよそんなんかよ、お前がしたい事すりゃぁいーじゃん?」

「…………うん」
「お前が弱気になるなんてなぁ」
ぷくくと笑えば金時は笑うんじゃねーよ、とむくれるが群青から離れない


「なァ群青」
「なんだよ?」
「前みたいに…一緒にいよ?」
「お前ら兄弟はラピッド症候群か!」
バシッと頭を叩くが真剣な顔をする金時に群青はキョトンとした顔をして「金時?」と言えば金時はギューッと抱き締めてパッと離した


「なァんてな、冗談だ」
「??金時?」
「だから冗談だって…言っただろ?」
「……寂しいなら一緒にいていいんだからな?お前が気ぃ使う事なんてねぇんだから」
「…………群青」

「さァてそろそろ銀時帰ってくっから晩飯作るか……っ!」
ドタンと押し倒され群青は目を見開いた



「っ金時?」
「ずっと、好きなんだ」
「っ!」
「群青、戻ろう?」
目を見開いた群青に金時は顔を近づけた










「なんだとっ!」
高杉は不機嫌そうに顔を歪め面倒くさそうに銀時を見て煙管に手を着けた

「だから群青は今好きなヤツなんていねェ、そんなに気になるのかァ?」
喉を鳴らして笑う高杉にカチンときたのか銀時は胸ぐらをつかんだ


「嘘吐くなよ、俺と顔似てんのアイツしかいねぇだろーが」
「しつけぇな、何度も言わすな群青は好きな奴はいねェよ、はっきり言うが、アイツを未練がましく好きなのは金時だぜ?」
喉で笑う高杉に銀時は手の力を抜いた、

「未練がましく?」
「あァ、高校の時は付き合ってた。3年間な…だが別れを言ったのは金時だ、群青は渋々了承したって話しだ。群青はあんな性格だからなァ、自分の事より相手の事を考えるからな」

「………………」
「金時は群青に出会う前は荒れてた、ひでぇ位になァ、群青は母さん気質だからな」
「群青はまだ好きなのか?」
「さっきも言ったが群青に今好きな奴はいねェ」
「…………………」

「それより家に帰った方がいいんじゃねーのか?」
「あ?」
「金時が会いたがってたから、そろそろ会ってるんじゃないのか?」

「な…」
銀時は急いで走った、


「また、生徒を落としてやがる、罪作りな男なこったなァ」



冷めてしまったのは苦いコーヒー
(頭では理解出来ない、心が理解してる)







第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!