491〜520
シッポをふまれちゃ逃げられない。
それを恋、と呼ぶにはあまりにも…。
ロビーの椅子に深く腰かける。
少し境目が見えなくなった。
火が点らないパイプをくわえる。
ビーカー越しの歪んだ景色。
煙突のてっぺんで乾杯。
なんでもできるのに、なにもできてない。
重厚な姿のサーモンを口いっぱいにほおばった。
町外れでのろしが上がる。
小石をみっつ積み上げる。
赤い草原がただ茫茫と。
満面の笑みで出迎えてくれた。
じっと見上げ、首をかしげた。
海の底で見つけた王冠。
古に派生した繭の緑青。
両手に靴をはめて喜んでいる。
机に肘枕で対抗した。
鏡に映る永遠の花嫁。
森の心と共に育った。
信じているなら祈りは要らない。
この空よりもなお高く。
樹と、花と、太陽と、君のまなざし。
手には青い小箱を開けるカギ。
貫き通すのは嘘か、体か。
シャボン玉ふわり。
感極まって飛んで食らいついた。
こまごまと宝物をさしだす。
回り道しながらたどり着く。
くるくるとネガを巻き取る。





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あきゅろす。
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