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確信犯
「姫とおそろEー。」
そうして彼はそう言うのだ。悲しそうに笑いながら。
どうして悲しそうにするかなんて、幾ら私だって分かる。ジローが笑っていても、偽物だというのも分かる。彼がどうして自ら真似るのかも、何となく、分かる。
「・・・痛い、でしょ?」
怖々と尋ねると、彼は苦笑して首を傾げた。どうして聞くの、とでも言いたげに。
彼の瞳は怒りと悲しみを孕んで私の左手首を見つめていた。そうしてふと、おそろいである自身の左手首を見る。
状態を確認したのか、理解したのか、彼は右手に握る赤い液体の付着したあれの刃をかちかちと音を鳴らして戻す。
「姫は、痛いの?」
慣れた手つきで、仮にもテニス部レギュラーである彼は、ボールを投げるように易々と、決して背後のごみ箱を見ず私を射殺さんばかりに睨みながら、ジローはごみ箱の中にあれを放り投げた。ガタンと言う音が響く。
「ほら、血、出てるでしょ。多分、痛いの。」
「うん、俺も痛いよ。俺だって、生きてるんだCー?」
ねえ、姫、痛いならなんで切るの?ジローの目は確かにそう私を責めていた。分かってる、なんとなく、いいや、はっきりと。
「許さないからね、俺。」
確信犯
(にこりと笑った貴方は、それで私がもう切れなくなる事を知っている)(貴方が傷つくのを恐れる私を、知っている)
ごめんなさい。
駄文の究極を極めてしまった。
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