夢を見る少女は
[今吉オリキャラ]「年上彼女と今吉君」
『ごめんねー、今吉くん。会議が長引いちゃって。』
「仕事やったらしゃーないですわ。それよりどないしたんや?勇花が呼び出す何て珍しいやないか。」
待ち合わせ場所に15分遅れて現れたのはワシの彼女。高2のワシに対して勇花は立派な大人。今までもデート中に仕事が入るなんて当たり前やった。まぁ、そらしゃーないわ。ワシとちごーて色々忙しんやろーし。
「で、どないしたんです?」
改めて彼女に目を映す。まだ寒いからマフラーに手袋を持っているが付けてはいない。息を切らして走って来た所と、首に巻かれていないマフラーと手に付けてない手袋を抱き抱えている事から良く分かる。きっと会議が終わってすぐ勇花は飛んで来てくれたのだろう。
『待たせてごめんね。用事って言っても大したことじゃないんだ。ちょっと渡したい物があってね。』
確かここに入れたはず、そう言いながらバッグに目を落とす勇花。なんやろな。
『じゃーん!この間は私の仕事が入っちゃって初詣、一緒に行けなかったでしょ?だから、せめてのお詫びにこれ買ってきたんだ。』
いつの間にかワシの手に収まっていたの言ってた勇花の言った「これ」。手を開くと出てきたのはお守りだった。
『今年からキャプテンなんでしょ?それに高校卒業も。だから、何だかんだ言っても無理するからね。』
健康守り。それが一番でしょ?っと笑う彼女に。
「おおきに」
今年最初の最高な笑顔で応えた。
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