恋兄
ハッキリ言っちゃうと、こう見えて僕――
結構シスコンです
リナリーの兄、コムイさんほどじゃないですけど、内心僕だってシスコンなんです。
おもてに出さないけど、シスコン。
シスコン――
そう思っていた。
でも―――違う。
薄々気づいてたんだ。
"兄"とか"妹"とかじゃない。
"ユイ"という女性に対する気持ちだと――
今まで、ユイは彼氏が出来てもすぐ別れるから、許してた。
しかし、さっきラビが、ユイが好きだと言った。
ラビはまずいっっ
かなり動揺して、ラビの椅子をひっくり返して、暴言吐いて教室を出た。
さすがに痛かっただろう。
自分が相談なら聞くとか言ったくせに。
しかし、なんてことしちゃったんだ…
ラビだって頭が悪いわけじゃない。
あんなことしたら、なんか勘ずかれたかも…
頭打って記憶とんでればいいけど。
「ユイ」
「何？アレン？」
「…なんでもないです」
「？ …そう？大丈夫？」
ユイに力無く微笑む。
やっぱり、"兄妹"って壁は厚くて。
この想い、どうしたらいいんでしょう…
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