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恋兎
俺は、ユイが好きかもしれない…

いや、多分、好きなんだと思う。




*********



ユイを意識し出したのは、多分

……中学の時……


あいつに彼氏がいた。

すぐ別れたけど。

容姿だけで付き合ってたからだ。
ちょっと可愛いからって、いろんな男が寄ってくる。
可愛いのは分かるが。


それからも、ユイは、付き合っては別れを繰り返していた。

皆、可愛いだけで、簡単に付き合い、簡単に別れる。

平気な顔してっけど、あいつも少しは辛かったと思う。
でも、そんなことが起こる度に、俺は、喜んだり、惜しんだり。
この気持ちにとまどいを隠せていなかった。
けど、その時は、こんなに考え込む暇はなかった。
今考えれば、俺の中学時代は、向こう見ずに突っ走ってただけだったのかも知れないな。


「ラ…!……ビ!…ラビ!?何かあったんですか?」

「へ!?何!?何かあったさ?!」


気付いたらアレンと、放課後の教室に居た。
中学時代を振り返ってる間に授業は全て終わったらしい。


「こっちが聞いてるんですが」

「へ!?ごめん…。なんさ?」

「だからぁ、何か、あったんですか??」


ハッキリと、大きい声で言われた。
バカにしてる…?!


「何も…ないさ?」

「何故疑問系?」

「え…と…」


「隠し事ですか…良い度胸してんじゃないですか兎が(黒笑)」


ひぃぃっ、

誰か助けて…


「いや…違…」

「じゃあ言って下さい。僕は貴方の友達ですから、相談には乗りますよ?」


怖い…

まてよ……よく考えたら、ユイとアレン双子じゃん。

――もし実はアレンがシスコンだったら……

生きて帰れるカナ…


「実は……俺、……」


アレンめ……悩んでる俺を見て笑ってやがる……!!
しかも、黒い笑…
恐ろしい……


「俺、ユイのこと…」


ん?アレンの目光った?


「好きなんさ…」


ガタンッッ

言い終わる頃には、俺は椅子ごとひっくり返っていた。



「痛ってェ!!酷っ!!何すんさ!!」

「死ね兎」


アレンは去って行った…。

「なんなんさ…」



まさか…予感的中…?

俺の恋叶わないかも…

てか死ぬかも…










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