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ハロー・ハロー14



「…獄寺君…?」
「10代…さ、沢田さん、!」
獄寺君が・家の前に居た。どういう事?なんで居るの?さっきのパニクりもすっかりなりを潜めたオレはとんでもない事を口走ってしまった。
「…向かえにきてくれたの?」
(まだこんなにはやいのに。どうろにはだれもいないでしょ)
「いえ、あのっ…散歩してたら、気がついたら……足がここに向かってたんです」
君は制服で散歩するの?とは聞けなかった。答えがわかってしまったから。計算高いオレは獄寺君の不可解な行動に答えを見つけて喜んで、泣きたくなった。でも彼にだって意思はある。人を好きになる事だってあるし嫌いになる事だってあるだろう。オレのように。
(オレは嫌われて当然)
ぎゅっと目をつむった。
朝の空気は肌がぴりぴりする。寒くて苦手だ。オレは獄寺君を見上げる。
「獄寺君」
「…はい」
「聞いて、欲しい事があるんだ」
不安げに眉を寄せた獄寺君を見つめる。獄寺君も目を逸らさなかった。(君のそういうまっすぐな所は好きだよ)でも、今はただ切ないだけだ。
身を締めるような寒い空気を少しだけ吸い込んだ。
「オレ、獄寺君の事、好きだよ」
言ってしまった。
「ずっと、好きだったんだ。だけど勘違いして、たくさん獄寺君を傷つけた。酷い事…たくさん言った。「10代目」じゃなくて「沢田綱吉」として君に見て欲しかった。君が好きだから、部下の君は、嫌だった。好きな人・の対象として見てもらいたかった。…こうして本当の気持ちを言う事も出来なかった。でも、でも…獄寺君はずっと、そう見ててくれてたんだって…今更になって気付いたんだ。オレは、馬鹿だしダメツナだし…今だって、ほら、震えてる。度胸もないし、なりたくないけどマフィアのボスになるには足りなすぎる男なんだ。でも、もう自分の気持ちを言える。怯えない。…遅いけど、」
そこでいったん区切る。君に伝えたい大切な言葉は自分の言い訳と一緒にしたくないから、














「オレと付き合って下さい」














言えた。安堵感よりもすぐに不安感がにじり寄ってくる。ようやくこれで君の隣に立てた気がした。
(本当は知ってた。君が目をあわせていた事。目を逸らしていたのはオレの方だという事)
自分が変わっていく周りについていけずいつまでも子供だった。好き、と好意をすり替えて色んなものを見失った。無我夢中で暗闇を駆け抜けて、ようやく掴んだのが獄寺君だった。

返事がないからオレは否定だと、とった。


「…今更、だよね。ごめんね、オレの気持ちを知ってくれるだけで良いんだ」















この手紙が届くかどうか分からないけれど、届いたとしても破り捨てられてしまうかも知れないけれど、どうなるにせよそれは私が悩んだりしても仕方がない事だから、こうしてただ行方の知れない手紙を書いています。















(例えそれが是でも非でも)












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あきゅろす。
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