一日目2(完) ピンポーン もう一度鳴ったチャイム。 ウチのチャイムはあんなに嫌に恐怖を覚えるチャイムだっただろうか。 震える足で玄関に向かう。震える手でドアノブを握り、ガチャ・と重い扉を開いた。 「…」 「…」 覗いた真っ赤な鋭い双眼。たった今、人を殺しましたと言いたげな面持ち。 ピンポーン 何がおもしろいのか見つめ合った儘再びチャイムをならした (ザンザス…!) 「…」 「…」 (嘘でしょ。つか嘘だろ。うん嘘だ。じゃなきゃこんなとこにいるわけないよ。リボーンの悪戯なんだ。今にみんなでてくるに決まってる。) けれど双方動かぬ儘時だけが流れる。そこでようやく悪戯ではないと悟った綱吉は絶望に全身の血の気がひいていくのを感じた。 「…おい」 ザンザスが痺れを切らして綱吉に話し掛けると綱吉はビクリと大袈裟に震えて自分を見下ろすザンザスを見つめた。 「…」 そっと綱吉に手を伸ばしたザンザスに綱吉はあまりの緊張のため息が止まった。 伸ばされた手は綱吉の頭に乗せられ、指は髪に絡んだ。そして綱吉は気絶したのだった。 ふらりと倒れる四肢をザンザスは軽々と支えるとその赤々と光る瞳で綱吉を射ぬいた。 一日目終了 とりあえず シリーズで…! ←→ |