ハロー・ハロー13
獄寺君は一瞬固まって、困った様に笑った。
「…未来の事を話すのはタブー何ですが…」
(すみません10代目、)
常日頃から10年前の獄寺に言われるその言葉のその表情に重なって目頭が熱くなった。
「…っ、!」
「10代目…!?」
「っ…ごめ、なさい…」
涙が止まらないオレを見つめて獄寺君は呟いた。優しく肩に手を添えながら。
「……10代目、獄寺隼人の言葉に嘘はありません。オレはいつも貴方には真実しか言わない。10年前も、今も」
今はそれしか言えない、とまた困った様に微笑み獄寺君はオレが落ち着くのを待っていた。
(傍に居る事がオレにとっては宝)
(楽しかったです。嬉しかったです)
(オレは本当に好きでした)
落ち着いた筈なのに涙はまた出てくる。
「…10代目、」
ボン、と気付いたら自分の部屋に戻っていた。リボーンがいる。だけど脇目も振らずにオレは部屋を飛び出した。
獄寺君。獄寺君。獄寺君。
壊れた機械のようにそれだけが頭の中を反芻して止まない。獄寺君がどこに居るのかもわからないのに家を飛び出したんだ。やっぱり壊れてる。
でも、その心配は杞憂に変わった。
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