ハロー・ハロー4 「そう…?」 苦笑いしたオレを見て山本は気のせいだと笑った。そうだよ。気のせいだよ山本。 違う違う違う 気のせいなんかじゃないよ。何が違うんだ。どうしようもない違和感。 「10代目…?」 「え?」 気付いたら教室にいた。夕日が真っ赤で目に痛い。教室の中はオレと獄寺君と二人きりだった。獄寺君が近くに立っているのがわかる。それでもオレは俯いた儘だった。もう放課後ですよ帰りましょう・具合いが悪いんですか…獄寺君の声が耳を通り抜ける。 そして気付いた。 嗚呼わかった。この違和感。獄寺君、君だったんだ。 何かを変えたつもりだったのに (なあんにも変わっちゃいない) 「10代目?」 「もう止めてよ!!」 獄寺君の声を遮ってオレは怒鳴り付けた。苛々する。オレを蝕むように頭の中で警報が鳴った。 カンカンカンカンカンカンカン 煩い煩い煩い煩い!!! どうしようもできないこの感情に振り回された。 「もぅ…やめてよ」 「…何をですか?」 獄寺君はオレを静かに見つめている。その視線すらもいらついた。ごめんね獄寺君。 ←→ |