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D(完)
怖ず怖ずと綱吉は骸を見上げる。知りたくてしかたない顔をしている。
(君のいう骸は僕です。)とは言えず、ただ一言「骸は戻ってはこない」と。告げた。
「…なん、で」
(強いて言うなら)
「怖いからです」
「何がっ…!!何がだよっ…!どうして…骸っ…なんでいないの!?」
爆発したかのように綱吉は喚いた。泣いた。暴れた。ばんばんと骸の胸を叩いて泣きじゃくって絶望に喚いた。
「骸っ…骸…!!なんでだよっ!」
「…」
(すみません綱吉)


泣き疲れて眠った綱吉の手をぎゅっと握った。何時だったかのように。
「綱吉、すみません…。僕は、臆病者だから…君に…伝える事も出来ない」
握った手のこうにそっと口づける。
「ゆっくり…眠って下さい」


(骸…)
そっと手のこうに口づけられた感触に胸が高鳴った。ぎゅうと握られた温かさに優しさに泣きたくなった。綱吉はそれでも起きてはいけないような気がして寝たふりを続ける。
(なんで嘘つくの。なにが怖いの)



******


「ん…綱吉、…?」


******


骸は、記憶を失った骸は綱吉を呼び捨てにはしなかった。その事に気がついていない骸。
嘘をつかれて、傷ついた。
しかし骸がそうまでして隠そうとするならと騙されたふりをした。だけど。
(骸と触れ合いたい。目の前にいるのに、酷く遠い…)
我慢出来なかった涙が零れた。




(いつか…いつか…骸と)







骸が、俺と生きたがるのは知っている。けど。理解して。ただ生きて側にいることだけが、愛じゃないから深いの。



この切ない気持ちが貴方まで届いていたら何か変える事が出来たのですか?











END







拍手連載したものです。長くなってしまってすみませんでした…。そしてなんだか電波…orz
騙し合いながら二人は生きていくのだと思っております。
わわわ、報われない話ですみません!
ここまでありがとうございましたww



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