山茶花の小説
とあるなつのひのあけがたのつづき その5

 サガの屹立に手を添えて、ゆっくり腰を降ろして行く。自分で挿れる事に抵抗はあったが、愛しいサガのものだと思えばもう怖くはない。
 先端が尻のまろみを伝わって、ゆるく口をつぐんだ蕾を探り当てた。ゆっくりと体重をかけると、熟れきった蕾はサガの怒張した逸物をぬぷりと呑み込んで行く。先端の丸い果実をおいしそうに咥え込んだら、青筋立てていきり立つ棹の部分に苦戦する。

「う…思ったより狭いな、お前の中は。…それに、とても…アツイ」
「…サガの…でっけ…」
 まだ、半ばまでしか挿入されていないのに全部咥ええ込んだときのような圧迫感と異物感にカノンの背がおののく。
「あぅん…おれ…こわれひまぃそ…おまえの…でかぃわ…はぅ…あ…ひぃ…こわれるぅ…うぅん」
「カノン…わたしのカノン…」

サガの頭を抱きしめて肩口に顔を埋める。荒い息を吐きながら、腹腔で荒れ狂う圧迫感に耐えている。
「もうむりぃ…も…いやら…はいらなぃ…もぅ、ゆるして…いやぁ…サガの…おっきぃ…おれのなか…もうサガので…い…いっぱい…あぁ…もぅ…はいら…ないよぉ…」
「カノン…もう少しだから、じっとして。全部入ったら楽になるから」
 サガの腕の中で、もがいて逃れようとするカノンを抱きとめて挿入を続ける。深く口付けて、舌を差し入れてやると大人しく蹂躪を許した。
 
 カノンの双丘が柔らかい草むらに当たって、サガの屹立がすべて呑み込まれたのを感じると、我知らず二人して安堵のため息が漏れる。

「私のすべてを呑み込んだ気分はどうだ?」
「…莫迦ぁ…バカサガ!…恥ずかひ…ィ事を言…なぁ!」
「恥ずかしい事も何も、ホントの事だろう」
 カノンの手を掴んで、サガの逸物を咥えこんで一杯に広がっている己の蕾に触れさせてやる。サガの熱い肉棒と、それを呑み込んで更に熱を持ってひくついている熱い媚肉に触れさせられて、カノンの指が炙られたようにピクリと震える。

「ほら、お前の中に入っているだろ?私達は今ひとつに繋がっているんだ」

「うるさィ!…と…とと…動き…やがれ!」
 耳まで真っ赤にして、サガの肩口に顔を埋めて嫌々を繰り返す弟の耳の先を軽く咬み、熱い吐息を吐きかけながら囁く。
「…実を言うとそろそろツライ。お前の中は熱くって、おまけにギュウギュウ締め上げてくるからこのままでいたいけど、我慢できない……動くぞ」
 いい加減にしろ!このど助平!とカノンが真っ赤な顔して殴りかかるのをかわして、いきなり下から突き上げる。

「うぁあっ…あぁんっ…この…バカサガぁあん…」
「あぁ、いいよ。カノン」
 それを皮切りに激しい抽送が始まって、カノンはサガの体にしがみ付いて揺さぶられる。サガの方もいったん動き出してカノンの中できゅうきゅうに締め付けられ、絡み付いて扱きあげる媚肉の味を知るともう止められなかった。

「あひぃ…あぁん…サガぁ…あん…」
「カノン…私のカノン…気持ちいいか?」
 下から突き上げられまくったカノンが高い嬌声をあげる。薄紅い乳首を舌先でつつかれ、きつく歯で扱かれて狂喜の涙を流す。

「あ…あ…おれのなか…サガのおっきいのでいっぱいになってる…いっぱいになってるよぉ」
「カノン、気持ちいいか?もっと、私を感じておくれ」
「サガぁん…気持ちぃいっ…きもちいいよぉ…あぁん…なぁ、俺のこと好き?…おれのこと…あいしてくれてる?」
 荒い息を吐きながら兄の首に腕を回して、キスをねだる。熱に浮かされたように潤んだ瞳の奥に必死の色が隠されているのが透けて見える。
 サガは笑って弟の不安に満ちた瞳を覗き込む。

「愛しているよ、私のカノン。お前は私の物だし、私はお前の物だ」
「くぅ…ん…サガぁん…おれの…サ…ガ…」
「ああ、私はお前の物だよ可愛いカノン。大丈夫お前を愛しているよ」
「あい…ひてくれて…る?」
「ああ、愛してる。…お前は?…お前は私の事を愛してくれているか?」
 カノンの体を揺すり上げ、より結合を深くしながら今度はサガのほうから尋ねてみる。快感に我を忘れて腰を振りたくるカノンを激しく突き上げながら。

「あぁ…ん…たまんね…きもちいいよぅ…サガだから…サガのだからこんなに…きもひいいのぉ…ひぁ…もっとぉ…おくまで…つっこんで…あぁん…おくがきもひいぃのぉ…あぁぁん…もっと……もっとぉん…おくぅ…あぁう…おれが…サガのことあひしてなぃ…あんっ…わけないじゃなぃ…かよぉお…あひしてなかったら…あひしてなかったら…こんなこと…させてないよぉ…あああ…サガのおっきいの…きもちいひぃぃ」
「カノン…あぁ、私のカノン…愛してる!愛しているよ!お前だけだ!お前だけだよ…地獄へでも何処へでも一緒に行ってやる!…くぅっ…締まる…カノン、中で出していいか?お前の中で逝きたい」
「あぁっ…サガぁ…いっしょにいきたいよぅ…おれの…なかで…なかで逝って…サガのあつっいの…ちょうだい…ぜんぶだしていいからぁ…おれをどろどろにしてぇ…あっ…サガぁん」

 両脚を兄の腰に絡みつかせ、自ら腰を突き上げより深く咥えこんでゆく。 互いに体が砕けるほどきつく抱きしめあって、ふたり同時に達した。


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