山茶花の小説

無題 

   鬼畜カノン受け18禁

 ベッドがきしむ音がした。
そちらに目をやると、闇の中にもひときわ暗い人影が浮かび上がる。

「冥界の男に抱かれたそうだな」
 上掛けをめくり上げ、俺の夜着の下に手を潜り込ませながら囁いてきた。
「気になるのかよ」
「別に」
 挑戦的に睨み付けてやっても、アッサリと押さえ込まれた。
「お前が誰と何をどうしようが興味はない。私は私のしたいようにするだけだ。」
「怒ってるくせに」
 噛み付くようにキスして来るのを軽く唇を開いて待ち受け、ねじ込むように入ってきた舌に自分の舌を絡めて吸ってやる。
 互いに息が上がるまで舌を絡めあった。

「あいつにもこうしてやったのか、淫売め!」
「やっぱり怒ってるだろ。気にしてないって言ったばかりじゃないか。それに真面目なばかりで、あっちは全然ヘタクソだったよ。」
「フッ、確かに色事とは縁のなさそうな奴ではあるな…」
 なぜ、そこで納得しているんだ!俺のこと怒ってんじゃあなかったのかよ!なんか腹立つなぁ。

「そんなことどうだっていい、あいつの話をしにきたわけじゃないだろ。」
 焦れたように、もう一度キスを強請る。首に腕を回し、足を絡めて身動きできないようにしてやった。
「何の真似だ。」
 簡単に戒めを解くと、逆に両腕を一纏めにベッドへ押し付けられる。首筋にキスを落とされ、そのまま耳元まで舐め上げられて不覚にも甘い声が漏れる。

 耳たぶを甘噛みされながら片方の乳首を抓んで虐められると、自身が痛いほど張り詰めているのがわかる。持って行き場の無い焦燥感に俺が焦れているのを、楽しそうに眺めていたかと思うと余ら体を起こして俺の夜着を脱がせにかかる。器用に片手だけでズボンをずらして、下着の上からでも形の変わった物を弄られた。
 恥ずかしさに目を瞑ると、急に両腕の戒めを感じなくなった。慌てて体を起こすと俺の股間に顔を寄せようとしていたので、思わず突き飛ばしてしまった。
「いきなり何をする!折角この私が口でしてやろうというのに、何か文句でもあるのか!」
 アンタにそんなコトされたら、後がめちゃくちゃ怖いんですけど。
 
 お返しに何させられるかわかったモンじゃない。
  
 思わず上掛けに丸まって、体を小さくちぢこめてしまう。少しでもアイツの怖い眼差しから自分の体を隠したかったんだ。

 …結局、アイツの嗜虐心を煽っただけだったけど…


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