海原
今考えたらそれが歯車の狂い始め。
いつも通りの時間、
ラッシュの電車、
込み合ったホーム。
いつもより蒼い空を瞳に移して、電車を待っていた…今日。
『(右隣の子、フラフラしてるけど大丈夫かな?)』
『(なんかフラフラしてるな、左の子)』
ただ、隣に立っている少女が気になっただけだった二人の少女。
「まもなく、ホームに電車が参りますー…」
『『あっ!』』
フラフラとした少女が倒れた方向は線路がひいてある方向。
『『危ない!…えっ?!』』
それぞれ右腕と左腕をひいて、
ホームへ少女を戻す変わりに線路の方へまっ逆さま。
プァーン…
バッドタイミングでやってきた電車。
『『(あ、死んだ)』』
同時に同じことを考えた少女達は意識を飛ばした。
今考えたらそれが歯車の狂い始め。
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