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よく、恋は盲目っていうけど…












ここまでくるとどうしようもないわ







恋愛変化













「…やっぱり無理だ…っ」





小さな声でぼそっと言った神田はいきなり方向を変え、もと来た道を戻ろうとした



「ちょっと!神田っ、今日こそ言うって決めたじゃない」




リナリーは神田が逃げないようにぎゅっと神田の腕を掴んだ



「…っは、離せ!」


「だーめ!ラビに告白するんでしょ?」


「ぅ……っ」






神田は半年前からラビのことが好きだった。けど意地っ張りな性格が問題でずっと告白できずにいた。
そして昨日、やっと親友のリナリーの説得により神田の誕生日…つまり今日告白する決心をした。

はずだったが…






「…や、やっぱり無理…だ。告白なんか…で、できねぇ」


「今更怖じ気づいちゃダメよ!自信持ちなさいよ」


「…で、でも…っ」




神田は顔を真っ赤にしてうつむいてしまい、そこから動こうとしない。






(ホント、恋愛のことになると臆病になるんだから)





いつもは強気で何事もやると決めたら最後までやり通すような少し男勝りな性格の神田も、今は恋に悩む可憐な少女にしか見えない





「神田ったらなんでそんなに弱気になっちゃうのよ。そりゃあ初めての告白だし緊張するかもしれないけど…ラビと恋人になりたいでしょ?」




ラビと恋人、という言葉にパッと顔を上げたがすぐにシュンとなり小さな声で言った




「でも……ラビは…俺のこと…好きじゃない…から」



神田の言葉にリナリーはハァとため息をついた






(ラビが神田のことが好きなんて見てればわかるはずなのに…)



疎いというかなんだがあんなにアプローチしてるのに気づいてもらえてないラビがなんだが不憫だ



するとうつむいてた神田がポツリと言った


「ラビは…リ、リナリーが好き…なんだと思う」


「はぁ?」






(神田ったらラビの好きな人は私だと思ってるの!?)

ここまでくると盲目すぎるというか、意味がわからない




「なんで私がラビの好きな人なるのよ?」





リナリーがが額に手をあてた。

他から見ればラビが好きなのは神田だということなど一目瞭然

なのに当の本人だけはなぜわからないのだろう





「ラビ…昨日リナリーとしゃべってるときすごく嬉しそうにしてる」



俺と話す時とは違って…、と悲しそうな声で言った





(…昨日わたしとラビが話してるとき?………………………あ)




















『ー…リナリー、ユウの誕生日って明日だよね?』


『えぇ、そうよ。もしかしてプレゼント?』


『あ…いや、うん。もし日にち間違えてたら恥ずかしいから念のために確認さ』


『そう。…ねぇ、何をあげるの?』


『まだ秘密さぁ。でもユウ、彼氏でもないオレからもらって喜んでくれるかなぁ』


『ラビのくれるものなら喜んでくれるわよ』


『はは、だといいさぁ。もしユウの喜ぶ顔が見れたら嬉しすぎて泣いちゃうさ』


『ふふ、ほんとにラビったら神田のこと好きね』


『へへへっ』











あの時のラビの顔といったら楽しそうでいい笑顔だった




(ラビがわたしと神田自身のこと話していた、なんて思ってもいないんでしょうね)






本当のことを言ってあげたい気持ちもあるが、こういうことはラビ本人から聞いてこそ嬉しさが倍増するものだ






(可哀想だけど、気づいてあげない神田だって悪いんだからね)






何も言わなかったリナリーをみて神田は何か決意したように歩き出した







「…神田?」



「…ラビのとこに行ってくる。ビクビクしてるなんざ、らしくねぇ。こうなったら当たって砕けろだ!!」


「当たって砕ける…って」



もうふられる前提?と言いたいところだったが、かすかに体が震える神田を見て言うのを止めた








(口では強気なこと言ってるけど、やっぱり不安よね)









恋愛には疎く、恋人なんかに興味を持たなかった神田が初めて恋をした


親友の初恋は成就してほしいと心から思う




リナリーはポケットからリボンのついた小さな袋を出して、神田に向かって投げた






「神田!これあげるね!」




「え…?あっ」






いきなり投げられた物をつかさず神田はキャッチして、中身を見てみた








「これ…香水か?」





中身はピンクのハート形の容器に入った香水




「わたしからの誕生日プレゼント!それをつけて告白すると恋が叶うんだって」





普段ならそんなの信用できっかよ、と呆れる神田だが、香水のキャップをあけシュッと自分に向かって吹きかけた








「…こ、これで…いいんだな?」





そう言う神田の顔は真っ赤で





リナリーは少しでも神田の緊張をとこうともう一度にこっと笑い、OKサインを出して頑張って、と言った






すると神田は少し安心したようにほっ、と息をついた










「…ありがとう、リナリー」


ふっ、と目を細めて笑った神田はラビとの待ち合わせ場所へ走っていった

















(…神田ったらいつのまにあんなにやわらかい笑顔をするようになったのかしら)








小さくなっていく神田の姿を見ながらふふっと笑った

恋愛変化
(恋は男前なあなたを少女にする)











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あとがき

全然誕生日っぽくなくないです
元々は誕生日関係ないやつに無理矢理いれたんで

時間があれば神田視点?っぽいのやラビ視点っぽいのかきたい…


6月いっぱいまでフリーです
報告もらえると泣いて喜びます






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