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第1話:いつも平和な暁で



ここはとあるアジト
暁という、名の知れたS級犯罪者のアジト



…のはずだが。





犯罪者とは思えないような生活が、ここで繰り広げられているのだ



……それでは彼等の見事までの生活を、とくとご覧あれ






いつも平和な暁で







ガン!と音をたて、湯呑みを机におきながら少女が呟いた


『鮫、茶』


「どこに2語でお茶を頼む女の子がいますか。
しかも鮫じゃありません」


『、が入ってんだろが!
ちゃんと1拍あけてますぅー』

お茶ーっ!と付け加え、湯呑みをガンガンと机にぶつけていると
鬼鮫がしぶしぶ湯呑みを手にとった


「いつになったら、ちゃんと名前で呼んでくれるんですか?
長年一緒にいるのに」


『鮫は鮫じゃん。
てか、長年一緒に連れ添ってないし!
夫婦みたいに言うな!吐き気がするわ!』


名前が、ブツブツの出てきた肌を見せながら言うと
鬼鮫はしょんぼりと俯きながら注いだお茶を机に置いた。



『あー、ひまひま!』


ブツブツが出た肌を摩りながらお茶を飲み呟く名前


「では私は夜食の材料を買いに行ってきますね。」



『このタイミングで言う?普通!?』



暇って言ったばっかりでしょ!とギャーギャーと怒る名前を鬼鮫は
一切視界に入れず、そそくさと部屋を出て行ってしまった



『あいつマジで許さん。
イタチの団子食べて罪被せてやろうか』


あ、それがいい!と思いついた名前は直ぐさま冷蔵庫に向かった





『お団子、お団子…
イタチの団子ー』



パカ



冷蔵庫を開けると、あらびっくり
イタチの団子しかないではありませんかー



『団子意外をきっちりキレイに料理した鮫もすごいわ
…え、何コレ?パック1つ1つに「食べるな危険!ばいイタチ」って書いてある!
なんか、もうつっこむ所が多過ぎてめんどくさいわ』



…って言ってる場合じゃない!
イタチと鮫がいない間に作戦を実行しなければ



名前は冷蔵庫から団子を取り出し、口に運んだ



『うまっ!
これはイタチも団子好きに「…ナンセンス。」…な、なりますよねー……』



声がする方へ恐る恐る振り向くとイタチが名前を恨めしそうに見ていた。


「……………」


『……………』


「……………」



『……無言の圧力きつい!
せめてなんか喋って!怒ってもいいから!
てか、もう怒ってください!』



「…団子を食べるとは
……ナンセンス。
忠告が書いてあったはずだが……」



『書いてあったからこそ、やりました』


名前はいつのまにか正座の状態になっていて、まるでお母さんに説教されているようだ



『鮫がムカつくから…鮫のせいにしようと、団子を食べました』


ごめんなさい。とあやまりながら、俯いていると
イタチが何処からかもってきたスタンドライトを名前にあてながら肩を叩いた



「よく言った!
今後一切しないと誓うか?」


『…っはい!』


「よし!じゃあ、今日の件はもう無しだ!許してやる」



『刑事さーんっ!』



「ははは、よせやい」


イタチに飛び付く名前、それを受け止めるイタチ




「何、刑事ドラマみたいな事してんだ?うん」



『あ、デイダラお帰り〜
いつの間に帰ってきたの』


イタチから離れて、名前はデイダラの方へと駆け寄る


「キャラ崩壊が始まる位から見てたぞ、うん」


『あー…気付かなかった。』


「オレもだ。」


イタチはスタンドライトをきり、団子を食べながら呟いた



「気配、気付けよ!一応暁なんだからな、うん」


『一応つけるんだ』


鼻で笑ったらデイダラに小突かれた




『まあ、とにかく暇なんだよね。
デイダラ〜、なんかする事ない?』


「オイラも特にする事はないな、うん」



『他の皆任務だしさ〜、鮫意外』


「あ、でも、そろそろリーダー達が帰ってくるんじゃないか?うん」


「任務が終わる予定は今日だしな」


イタチがお茶の時間を1人で楽しみながら喋る




『えー、よりによってペインかー……
子南はうれしいんだけど、ペインいてもなぁ……なんか微妙。』



バタン!



「ひどい、ひどいよ名前…」



『あ。』



そこには噂のペイン君
部屋に入るなり名前の目の前に倒れこんだ

バタン!という音は、ペインが床に倒れた音だった




『ねえ、子南は?』


ペインの侮辱を謝りもせず、子南の事を聞く名前
ペインの目には涙が


「……見捨てられた」



『またか。
今日は何やらかしたの』



「任務がはやめに終わったから温泉に行こう、って言ったら見捨てられたー…」


『下心丸出しじゃないか』



「そんなつもりは…『あるんでしょ』…はい

ペインは俯せに寝転び、涙の水溜まりを作っていく


「暁のリーダーがこんなのでいいのか?うん」


『リーダー新しく決める?』


「オレも賛成だ。」


イタチもめずらしく積極的に手をあげる



『あたし的に角都とかいいと思うな』


「え、ちょ」


「オイラは旦那が『やめとこうねー』ぇえー!」


デイダラはサソリの事好きだからわかるけど……リーダーには向いてない、てか危ないし。



「オレにすればいいだ『はい、黙ろうねー』…ナンセンス」


「リーダーはここだよー。勝手に話を進めないで!」



『角都がいいって!』

「いいや旦那が!」

「いや、オ「『黙ろうか』、うん」」




「勝手に決めるなー!」




『ペイン…』


さすがに怒ったのか、立ち上がりながらペインは叫んだ



「ほんと、もう…
勝手に決めないで」


『ごめん、リーダーはペインだもんね』



ぎゅっ



名前はペインを優しく抱きしめた


「え…?名前?」



『ちょっと言いすぎた』


「…わ、わかったならいいんだけどね」











抱きしめた時にペインの顔が赤かったとかそうでなかったとか




(なんでめずらしくリーダーに優しかったんだ?うん)
(機嫌なおしとけば、後々いい事あるんだよ)
(名前ー!コレいるー?)
(いるいるー)
(名前黒いぞ、うん)



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あきゅろす。
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