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3*
「おい、離せって。今なら許すからっ」

「まじ?許してくれんの?んじゃ、揉みたい放題じゃん」


離したらって言ってんだろうが。
見事に都合のいい部分しか聞いてない五条に腸が煮え繰り返りそうになりながら、俺は「違う」と顔をしかめる。


「可愛いなあ、やだやだ言っちゃって。こうやって乳首ぐりぐりしてるとその内おっぱいじんじん熱くなって気持ちよくなってくるよ。一緒に試して見よっか。ほーらぐりぐりーぐりぐりー」

「ッや……っちょまじ、キモいから……っは、やめろ、指やめろッ」


五条の荒い息が耳に吹き掛かり、まるで小馬鹿にでもしているような言葉に耐えきれなくなった俺は顔をしかめながらそう振り払おうとする。
どうやら咄嗟に俺の口から出た言葉がショックだったようだ。
「き、キモ……?!」と絶句する五条の動きが一瞬止まり、その隙を見て五条の腕から離れようとするが「もっと罵って!」とか言いながら背後から抱き締めてくる五条に再び捕らえられる。


「……ッぁ、や、ちょ……っ」


背後から抱きすくめられ、肩に顎を乗せてくる五条から逃げようとするがかなりしつこい。
ゴキブリ並みだ。
もう今度から五条のことゴキ条って呼ぼう。


「あはっ、見て見てー尾張。ほら、わかる?尾張のかわいー乳首もうこんなに固くなっちゃった」


突起から手を離し、それに触れず周りの乳輪をなぞるように指先で擦る五条はそう下品に笑う。
つられて視線を下ろした俺は、ぷっくりと尖った自分のそれになんだかもう恥ずかしさやら通り越していたたまれなくなってきた。
寒いからに決まってんだろ。
まじこいつぶん殴りたい。
馬鹿にするように耳元で囁かれ、羞恥やら怒りやらで顔に熱が集まるのが分かった。
五条の腕を掴み離そうとしたとき、乳輪をなぞっていた五条の指先に思い切り乳首をつねられ、胸部に走る痛みに俺は小さく唸る。


「っ、ふ、ぅ……んんッ」


いきなり訪れた痛みによりじんじんと痺れる両胸の突起を指の腹でやわやわと潰すように捏ねる五条は「ごめんな、痛くしちゃって」と笑う。
血液が集まるそこは先程の痛みで過敏になったらしく、ねちっこく執拗に突起を重点的に弄ってくる五条の指に押し潰され、体の芯がぼうっと熱くなってきた。
やばい。
やばい。
早くなんとかしないと。
先走る思考、それとは裏腹に段々五条の手が心地好く感じている自分がいた。


「では、元さんと言葉責めのチョイスがキモい部長こちらを向いて下さい。シャッター切りますよー」


ふと、カメラを準備し終えた能義は言いながらそんなことを口にする。
「またキモいって言った!」と唇を尖らせる五条を他所に、まさかこのタイミングでカメラを持ってきた能義に俺は目を見張った。


「なんで、カメラ……」

「ええ、ついノリで。もう少ししてからの方がいいですか?」

「なにいって……っぁ、や、くそくが違……んんッ……おい、人が喋ってるときに乳首弄るのやめろよ」

「うわいきなり標準語に戻るなよごめんなさい」

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