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/etc
ルキジャン#









#ご近所さんな幼馴染パロルキジャン






 ルキーノもジャンもベットの上に正座で互いを見つめあっていた。お互いにそわそわと落ち着きが無いのは解っていたが、だけれどこれからする行為を思うととても冷静にはなれなかった。ハイスクール帰りにルキーノとジャンは待ち合わせをして互いにどこか緊張した面持ちで一緒に帰り、直接ルキーノの家に来た。仲が良い互いの両親が一緒に出かけていて、今日の夜は帰ってこないのだという事を事前に知っていた二人は、今日こそチャンスだと思い、先程まで二人で作った夕食を食べ、お風呂にも入った。流石に風呂は別だが、とにかく後はお互い寝るだけなのだ。そうだ、今日はそれが目的なのだ。今日こそ、ルキーノとジャンが付き合い始めてからする機会がなかなか訪れなかったそれをする時がきたのだ。

「ジャン・・良い・・か?」
「あぁ、いつでも良いぜ。ルキーノ。」

いつでもこいと、何かが違うような妙な意気ごみではあるものの、ルキーノもジャンと似たような心境である。ジャンの肩に手を置いてそんなに固くなるなよとルキーノが呟くと、ジャンもお前こそと言いかえしてきた。確かにそうだ。俺もジャンの事は言えない程緊張している。くそ、だって緊張しないなんて事はありえないだろう。好きなやつとようやく身も心も結ばれるかもしれないのだから!だがいかんせん、幼い頃から好き合ってきた俺達はこういう時に限って邪魔が入ってきた。だから今日はチャンスなのだ。怖気づいてなんていられないだろう。互いに顔を近づけて、ドキドキしながら唇に触れる。そしてルキーノはジャンをゆっくりと押し倒した。それにジャンも抵抗する事なく受け入れる。二人して顔を赤くしながらも、けれどこうやって触れ合う事がとても心地良かった。チュッとリップ音をたてて唇から離れるとルキーノはジャンのシャツのボタンを外して、ジャンの肩にそっと唇を触れ合わせる。ピクリと跳ねたジャンの反応に愛しさが増した。服を脱がし合って互いの温もりを感じ合う。恥ずかしい気持ちは勿論あったが、それ以上に幸せな気持ちでいっぱいだった。

「ジャン・・」
「ルキーノ。」

だが、その時だ。

『ただいまー、ルキーノー、ジャンいるかぁ〜?』

「げ。」
「うわっ!?」

舌の玄関からのから聞こえてきたルキーノの父親の声に、抱き締めあっていた二人はすぐさま離れて、急いで身なりを整える。階段を上がってくる足跡に二人は慌てた。

「ちょ、それ俺のだってルキーノ!」
「くそ、おいジャン!シャツ貸せ!」

小声で会話しながらも、近づく気配はすぐそこまできている。足音がとまりノックと共に、ここかーとその戸が開け放たれた。

「お、おじゃましてまーす。」
「お、やっぱり来てたのか。いらっしゃい。」
「っ、親父。今日帰ってこないんじゃなかったのかよ母さんは?」
「あぁ、それがな。寄ろうとしてた場所の途中で土砂くずれがあってなー。迂回するのも時間がかかるしってんで引きかえしてきたんだよ。そんでどうせだから今日は、ジャンの両親と家に帰って飲もうって事になったんだ。母さんは玄関でジャンの両親と話しこんでるぞ。」
「あぁ、そうかよ。」
「まぁ、そんなわけだ。じゃあ、俺たちは下にいるからな。」
「解った。」

バタンと閉じられた扉をルキーノもジャンも呆けたように見つめ、互いを見る。

「っつ・・ストロンツォ。」
「ヴァッファンクーロ。」

そして恨みごとのようにお互いに罵倒の言葉を口にし,
がっくしと床に突っ伏した。
互いが互いに初恋そして付き合うのも初めて。十六歳、ジャンカルロ。十ハ歳、ルキーノ・グレゴレッティー。つまり未だ童貞。








愛しいあの子と今度こそ





END
(お・や・く・そ・く!(笑))









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