[携帯モード] [URL送信]

/etc
ジャンルキ







#幼なじみ設定ジャンルキ
(一度書いて見たかった。)








「俺、大きくなったらルキーノと結婚するんだ。」

金色の髪の幼い子供は、かわいらしい顔でそんな事を口にした。上目使いで俺を見つめてくる二歳年下の幼なじみをルキーノは思わずその場で、その可愛さ故にギュッと抱きしめてしまった。

「くそ・・・お前は・・本当に可愛いなジャン。」
「ルキーノ?」

キョトンとした顔で俺の胸の中でその大きな瞳を俺へと向ける。男同士は結婚出来ないんだぞと、本来ならこいつの兄的立場である俺がちゃんと訂正してやらなければならないんだろうが、まぁいいかと深くは考えない事にした。こいつに弱すぎるな俺はと、口許を緩め、ジャンの髪をすいてやる。ジャンは俺の手が気持ち良かったのか、トロンとした目になり、んールキーノもっとーと、俺にぎゅっと抱き着いて、甘えてくる。あぁ、これだから甘やかしたくなるんだ。周りにお前はジャンに甘すぎだと言われたって構うものか。こんなに可愛い子供が、あのサルトさんの息子だと言うのだから世の中解らないものだ。

「やっぱ俺、ルキーノとずっと一緒にいたい。だから大きくなったら、結婚しよう。」
「そうだな、お前がもっと大人になったらな。」

俺が微笑むと、ジャンもうれしげに笑って、足りない身長で俺を更に強く抱きしめてきた。それに俺もジャンの背中に腕を回して、ぎゅっと抱きしめ返してやった。お前が女の子だったらマジで俺も結婚したかったな。と、子供時代にはそんな事を思ったものだ。なのに・・・・










「・・なんでこうなった。」
「ん、なんだよルキーノ?不満そうな顔しちゃってさ。」

良い男が台なしだぜ?と、俺の身体を抱きしめながら子供時代にはあんなに可愛かったジャンは、その頃の面影は残してはいるものの、今はもう大分大人びた顔をこちらへと向け、上から俺を覗きこんでくる。額や頬に口づけて、ジャンはヘヘッと嬉しそうに笑いながら、こちらにすりよってきた。こら、やめないかと嗜めてもそんな俺に構わずにジャンは、んー?と幸せそうに微笑んで、今度は唇にキス。チュッと離れる際にはリップ音をたてると、俺を見下ろしながら好きだぜルキーノと、これまた甘ったるい声で、恥ずかしい台詞を平気で口にしてくる。そんな台詞を軽々しく言うなと、押し退けられない自分がなんとも情けない。はぁーと、深い溜息をルキーノがつくと、そんな俺が気にさわったのか、何だよその溜息と、じとっとした表情でジャンは俺をみた。

「いや、だから何でこうなっちまったのかって思ってな。」
「なんだよ、ルキーノは嫌なわけ?」
「そうは言ってないだろ。」

ただ、あんなに小さかったジャンとまさかこうなるなんて思わんだろう、しかも俺が下。色々ありえんし、あまり認めたくない。くしゃりと自身の髪をかきあげて、ルキーノは再び長い息を吐き出す。

「何言ってんだよ、小さい時俺、ルキーノにプロポーズしただろ?」

俺としてはやっとルキーノを俺のものに出来て嬉しいんだけど?と、そんなジャンの爆弾発言にハァ?とルキーノは思わず間抜けな声を出してしまった。

「マジだったのか、あれ。」
「俺はいつでもクソ真面目。小さい頃ルキーノと結婚したいと思ったのも、本当。勿論俺が旦那って意味で。」

ニッと意味ありげにジャンは笑うと俺の胸元をいやらしく撫であげて、なぁ、もう一回やって良いルキーノ?と欲情をはらんだ声で耳元で囁いてくる。オイっと言葉を荒げて反論してみたが、自分でもはっきり解るくらいそれは弱々しいものだった。

「良いだろルキーノ?」

お願いと、そんな事を甘えた声でジャンに言われてしまえば、どんな無理難題でも聞いてやりたくなっちまう。くそ、だから昔から弱いんだジャンのおねだりは。

「・・・この馬鹿、好きにしろ。」
「やった。ルキーノマジで大好き。」

だから、そんな嬉しそうな顔をするな。これだから俺はお前のお願いには逆らえないのだと、再びふってきた口づけを受け入れながら、ルキーノは昔も今もこいつが可愛くて可愛くてしょうがないなんて、それこそ俺がこいつに勝てない最大の理由なのかもしれないと思った。













想定外未来



END
なんつーゲロ甘(笑)





あきゅろす。
無料HPエムペ!