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/etc
ルキ→←ジャン.部下ルキ




*ルキーノ→←ジャン
セフレな部下ルキ(裏描写あり)
ビッチなルキーノとジャン
キャラ崩壊注意
なので苦手な方待避。






















 彼には好きな人がいる。その相手はその人がそういう気持ちを持っている事に気づいているし、そして相手もそんな彼を好いているのは、私から見てもはっきり解っていた。それなら、何故彼らは好き同士にも関わらず互いに恋人同士ではないのか。

「何、何であいつと付き合わないのかって?」

私が目の前の金色の髪のその方に尋ねると突然の私の質問に彼は一瞬驚いた顔をしてみせ、けれど直ぐにそれはニヤリと挑戦的に微笑んで、逆に彼は私に問い掛けた。

「何でだと思う?」

それが解らないから・・・失礼・・・出過ぎました。私が言葉を濁すと、ますます彼は面白気に笑って、目の前で手を組み、私に視線を投げかける。

「まぁ、あんたには理解出来ないかもしれないけど・・」

あいつと俺は付き合わないんじゃない、付き合えないんだよ、いや今はあえて付き合わないのかもな。悠然と笑うその方の微笑みに私はゾクリと背筋を強張らせた。まるで彼の奥底にある隠れた感情が全て向けられているような強い視線だった。私が衝撃で半ば呆然としていると、ノックと共に彼が、私の上司であるルキーノ・グレゴレッティーがこちらへと入ってきた。彼はこの部屋にいるのが私と彼だけだと知ると、普段のような男らしい笑みから誘うような魅惑的な笑みへと変え、ぼそりと私の耳元で囁く。十時くらいに俺の部屋にこい。ドクンと彼の甘い声にどうしようもない高揚感と、一抹の哀愁が混じった。まるで見せつけるかのようなそれに、私は複雑な思い感じ、隊長を見つめたが、そんな私に彼は気づかないふりをして、スッと私の横を通り過ぎてあの方へと近づいた。

「あんたって、本当にあからさまだよな。」
「んー、何の事だ?」

あの方、ジャンカルロさんがそう言って呆れたように口を開くと、隊長はとぼけたように話を反らせた。隊長の態度に僅かにあの方は顔をしかめる。

「ああ、そうだルキーノ。俺な・・」
「なんだ?」
「今日の夜、ベルナルドと一緒に役員連中と会う事になってるから。夜も遅くなる。だからこっちには戻ってこないから、後はよろしくな。」

ベルナルドと、戻ってこないからという言葉を強調させてそんな事を言ったあの方に今度は隊長が一瞬眉を潜めたが、それでも隊長は不遜にさえ見える態度で笑った。

「解った。俺に任せてゆっくりしてきて、構わないぜ?」
「グラーツェ、じゃあ存分に楽しんでくるわ。」
「あぁ、存分に楽しんできてくれ。俺も好き勝手にやらせてもらがな。」

隊長はジャンカルロさんにそう返答すると、いくぞと私に声をかけて部屋を出ていった。私は、はいと応えて、ふとジャンカルロさんの方へと視線を向けるとやはり彼は私を強い視線で見つめていた。

(あぁ、あれは・・)

その感情を私は知っていた。それは私も常にあの方に感じているものだったからだ。















「ん、なんで俺があいつと付き合わないのかだと? 」

ベッドの上で隊長をこの腕に抱きながら、私は隊長に尋ねた。彼はその問い掛けに眉間に皺を寄せたが、すぐにニッと口角を上げて私の頬にスルリと手を伸ばした。

「ヤボだな。こんな時に他の男の話か?」
「いえ、隊長・・・私はただ・・」

言い淀んでしまった私に隊長は益々その口許に笑みを浮かべると、ほら、動けよと自らその腰を揺らして、私を煽った。

「つっ!た、いちょう・・」
「ん・・・まぁな、俺は、・・・ジャンが好きだし、・・・つ・・・付き合いたいって思うのも・・・・嘘じゃ、ない。・・・だがな・・」

だがそれ以上に、俺もジャンも男に突っ込まれるのが大好きなんだ。唇を舐めて、笑う隊長に私は・・・・

(あぁ、歪んでる。)

隊長もあの方も、そして私も。互いに見せつけて、見せつけられて、それでも目の前のこの方を離せそうもない自分がいた。








狂愛の向くさき







END






あきゅろす。
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