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short 1




♯ルキジャンルキ(微裏表現有り)













「何、考えてる?ジャン。」

こんな時に俺以外の事を考えるなと、言外にそう言うように、不機嫌そうに顔をしかめ、ジャンの上に圧し掛かっていた男ールキーノ・グレゴレッティーは彼の首筋に顔を埋め、強く口づけを施した。。

「つ、・・強く吸い過ぎ。痛いだろ?」
「良いだろ、別に。」

ベッドに敷かれたシーツに抱かれながら、ルキーノはジャンの鎖骨に朱に浮いた証に、満足そうに目を細めて、指先で確かめるようにそれを撫でると、今度は労わるようにベロリとその紅く厚い舌先で嘗め上げる。
そんなルキーノに嬉しさを隠しもしないで、ジャンはクスリと笑うとルキーノのフワリとした赤髪を優しく撫でた。あぁ、まるで独占欲の塊だ。

「なんか、ルキーノのものって感じだな、俺。」
「実際に俺のもの、だろ?」
「たく、俺はアンタの所有物かっての。やっぱ、ずりぃーな。ルキーノだけ。」
「ジャン?」

ボソリと、ジャンは小さくぼやくと、ルキーノは目ざとく自身の不満気な態度に気づいたのか首を傾けて、ジャンの顔を覗き込んでくる。ドクンと、それだけの事なのに胸躍る自身にジャンは一つ溜息をつき、ぁーやっぱ男前だよアンタは、と間近でその面構えを見て思う。それだけ男としての魅力をルキーノを満たしている。けれど、自身にだって、男の矜持はある。あんたと同じ、それなりに独占欲もある。

「なぁ、ルキーノ?」
「ん、何だ?」
「俺も、良いか?」

そう言って笑みを浮かべれば、その言葉の意味を理解したのか、一瞬ルキーノはジャンの言葉に目を見開き、その眉を一瞬しかめたが、やがて何処か諦めたかのように、やれやれと溜息をつき、ジャンを組み敷いていた大きな身体をどかす。そしてジャンを迎えるように長い腕を広げ、余裕の笑みをその男前な面に浮かべた。

「ボスの御望みとあらば −マイボス。」
「ハッ、上等。」

やれるもんならやってみろと、挑発的に誘うルキーノにジャンは余裕の笑みを装いつつ、身体は緊張か興奮故か少し震えていた。ジャンはこちらへと手を広げているルキーノへその身体を寄せ、彼の身体の上に覆いかぶさった。

「アンタだけ、いつも俺に痕残すのずるいだろ?アンタだって俺のものなのに、証が無いなんてさ。だから大人しくしてろよ、ルキーノ?」
「大人しくって、お前な。」
「抵抗したけりゃ、すりゃいいだろ?」
「この馬鹿、抵抗したら俺が勝つに決まってるだろ?」
「まぁーそりゃ、ルキーノに体力で勝てるとは思ってねぇーけど。」

拗ねたのか、唇を尖らせるジャンに、ルキーノは再び溜息を付いた。何というか、自分はこの金髪のワンコにとてつもなく甘いらしい。

「・・・処女を今にも奪われかけてる淑女の気持ちってこんなもんか?この俺が、まさか男に乗られる日が来るとは。」
「安心しろって、アンタに突っ込む趣味なんて持ってねーから、まだな。」
「それを聞いて安心したよ。なら、まだまだ可愛い俺のラッキードッグでいてくれ。」
「出来ないって言ったら、アンタどうする?」
「小犬に噛まれたって事にしとくさ。」

ニヤリとルキーノは笑い、ジャンの頭を抱えて下から唇を合わせてくる。ジャンも侵入してくる熱いルキーノの舌に自身のものを絡ませた。二人して相手を貪るような口付けを交わして、息を荒くする。

「っは・・じゃあ、アンタも可愛い俺のライオンでいてくれよ?」
「ん、可愛いは余計だな。」
「んじゃ、エロい俺のライオンで。」
「ハハっ・・アホか。」

欲しくなる、相手をその胸に想う度、喝望する。
相手の全てが欲しいという欲が生まれる。それは業だ。理性ではどうしようもない。想いは理性で生まれてるわけでは無いから、自身が望む望まざるに関係無く、それは本能的に相手をただ求めるのみなのだ。ルキーノとジャンはそんな自分たちに苦笑すると、その本能に従って再び深い口付けを交わした。

















ディザイア






END
(女は言葉を欲しがるけれど、男は言葉より行動で示す生き物です。)




あきゅろす。
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