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記念リクエスト
3
唇を重ね合わせ、熱い舌のうねりを感じながら、互いの両手を絡み合わせる。和貴は必死になりながら春次郎を求め、せわしなく体を動かしていた。

「んっ、春っ……あっ、はぁ、やばっ、勃ってきちゃった」
「早いな」
「う、うるさいな! 春もすぐに勃たせてやる。ほら、さっさと後ろ向けよ」
 
興奮と意地で躍起になる和貴は、「本当にここでするのか」「ベッドでしないのか」と何度も尋ねてくる春次郎を強引にうつ伏せにさせた。

濃紺のジャージを脱がせると、その下からグレーのボクサーパンツがあらわになる。ボクサーパンツは肌に密着しているため、尻の形が嫌でもくっきりと分かった。
 
和貴は思わず生唾を飲み込み、その尻へ手を伸ばす。指先でなぞるように触れると、尻の柔らかい感触が伝わった。

「……やっぱりベッドの方がやりやすくないか?」
「だーかーらー、今日はこのままここでやるんだよ。別にいいだろ? 減るもんじゃないし」
 
念押しするように和貴が強めに同意を求めると、春次郎も渋々うなずいた。それを合図に和貴はボクサーパンツを一息に脱がせ、春次郎を四つん這いにさせる。

目の前に晒された春次郎の穴はもの欲しそうにヒクついて、和貴の理性を揺さぶり、ついには崩壊寸前にまで追い詰めた。

「すっげえ、入れて欲しそうだな」
 
感嘆とつぶやく和貴は、自分の欲望が赴くまま、春次郎の後孔へ指を押し当てた。入り口でグニグニと指を動かすと、春次郎の体は小さく痙攣したように動き、低いくぐもったうめき声がする。その声は和貴の指がさらに奥へ入っていくたび、大きくなった。

「どうだよ、いい加減勃起してきただろ? な? そうだろ?」
「んっ、くぅっ……!」
「すげっ、もう指が二本も入ったぜ。春も俺に早いだのなんだのって言えないな」
 
いつも鉄仮面のように表情を崩さない春次郎が、たった二本の指でよがっている様を眺め、和貴は優越感に浸った。普段の生活では春次郎が和貴をリードすることが多いのだが、今に限ってはその逆で、和貴が春次郎をあしらっている。

生温かい春次郎の穴の中を探るようにかき回すと、春次郎の体は面白いように震えた。
 
敏感な後孔は徐々にほぐれていき、ついには和貴の指を三本も飲み込むようになった。ぐぽっぐぽっと大胆に穴をほぐしていた和貴は、一旦挿入していた指を引き抜き、ハァハァと荒い息をついている春次郎をカーペットの上に、仰向けにして寝かせた。

「春の穴、俺の指を根元まで飲み込んで、すっごい締めつけてたぜ。チンポもこんなに勃ってるし、もう俺のチンポも欲しいよな?」
 
和貴の問いに、春次郎は素直にうなずいた。だが、和貴は表情を曇らせ、どこか不満そうに春次郎の顔を凝視する。

「こういう時はちゃんと声出してお願いするもんだろ。なんかこう、おねだりみたいな感じで言ってみろよ」
「分かった……」
 
春次郎は少々緊張した面持ちだったが、それでも和貴に求められるまま、すがるような声を出した。

「和貴、俺に入れてくれ」
 
簡潔な一言だったが、発情し、潤んだ瞳に見つめられながら言われると、実に有効な言葉となった。春次郎におねだりされた和貴は、理性を完全に取り払い、欲望の赴くままバキバキに硬くなった陰茎を挿入する。

生温かい肉の壁に陰茎を包まれ、和貴は熱い吐息を漏らした。心を満たされていく感覚が胸の奥であふれ、それと同時に快感が思考を支配していく。和貴はそれまで以上に、春次郎に夢中になっていた。

「あぁっ、はぁ……! 春、気持ちいい?」
「き、気持ち、いいっ……もっと、奥まで……!」
「分かった、んっ、あぁっ! 春、そんな、締めつけんなよ!」
 
春次郎の奥を突き上げると、肉壁がヒクヒク痙攣し、和貴の陰茎をギュッと締めつけてきた。たまらず和貴は声を上げ、刺激の強過ぎる快感に唇を噛み締める。

勃起した陰茎はもうすでに破裂寸前だが、和貴は意地でもそれを我慢して、先に春次郎をイかせようと技巧を駆使して腰を振っていた。
 
春次郎より先にイってしまうわけにはいかない。もしもイってしまえば自尊心が酷く傷ついてしまう。そんなことも相まって、和貴は必死になっていた。春次郎に言葉をかける余裕もないほどだ。口からは荒々しい息が出るばかりで、手はせわしなく春次郎の胸や陰茎など、性感帯を執拗に愛撫している。

「春、イきたかったら言えよ。俺、それまでっ、が、頑張るからっ」
「和貴……俺、キスしたい」
 
春次郎は瞳を潤ませながら、和貴へ懇願した。吐息を漏らす口はうっすら開き、赤い舌がのぞいている。それを見た瞬間、和貴は何か言う間もなく春次郎と唇を重ね、舌を絡み合わせながら春次郎の奥を穿った。
 
くぐもった喘ぎ声と、ヌチュッという水音がやけに響き、二人の官能をさらに高める。お互いにもう限界がすぐそこまで来ていた。

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