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短編
3
極度の恐怖と緊張の中、味のしない天丼を胃に流し込み食事を終えると、僕は地下室へと連れていかれた。
 
一瞬にして顔が青ざめる。コンクリート剥き出しの壁に心もとない電灯が天井から吊り下げられたその部屋は、ベッドにトイレ、簡易式のシャワールーム、ペット用の餌皿、大型犬用の大きな鉄製の檻が置かれていた。
 
完全にこの空間だけで生活が事足りるよう整えられた設備に、僕はこれからの自分の行く末を想像し気が遠くなった。

「すごいだろう? いつかペットを飼う時のために部屋だけは用意していたんだ。これからこの部屋は君だけのものだよ、京太」
「ペ、ペットって、そんな……」
「ずっと欲しかったんだよ。大人しくて従順で可愛いペットがね。君は臆病だが賢いようだし、俺の理想のペットになってくれるだろう?」
 
巳堂のギラギラした目が僕を射抜く。下手なことを言えば殺されると確信した僕は、力強くうなずきペットになると宣言した。
 
満足げな巳堂は僕の頭を撫で、手を引いて部屋の中央へ僕を連れていく。

「それじゃあさっそく、服を全部脱ごう。ペットになるなら必要ないからね」
「服を……!? わ、分かりました」
 
嫌だったけど僕はジャケット、ワイシャツ、スラックスを順に脱ぎ、最後にパンツへ手をかけた。
 
つい手が止まってしまう。これを脱いだらいよいよ戻れなくなってしまうような気がして、手が震えて下ろせなかった。

「脱がないの?」
「す、すみません、すぐ脱ぎますから……」
「始めうちは緊張するから仕方ないよ。代わりに俺がやってあげるね」
 
巳堂は僕のパンツに手をかけると左右へ思い切り引っ張って破いてしまった。呆気に取られ何もできない僕はあっという間に全裸に剥かれる。
 
破いたパンツの残骸を投げ捨て、巳堂はニコニコ笑いながら僕の首へ赤い首輪をつけ、満足そうに頭から爪先まで僕の姿を舐め回すように眺めた。

「京太をペットに選んだのはやはり正解だ。賢いし身長や体型もちょうどいい。チンポはちょっと小さいかな?」
「ひっ!? そ、そんなとこ、んっ」
 
急に巳堂が僕の股間に触れてくるものだから思わず声を上げてしまった。にもかかわらず、巳堂はまるで気に留める様子もなく、僕のチンポを握ったりさすったりして弄ぶ。
 
もはや大きさを確かめる手つきではない。不快感はあったが僕はムズムズする感覚と、逆らったらまずいという思いもあり微動だにできなかった。

「おやぁ? 段々大きくなってきたね」
「んっ、ふぅ、ぼ、僕のチンポなんて、汚いですから、放した方が……んあっ!」
「大丈夫、汚くないよ」
 
巳堂はいよいよ僕のチンポを握ってシゴいてきた。
 
こんな場所で立ったまま巳堂なんかに手コキされていると思うと悪い夢としか思えない。
 
それなのに、絶妙な手つきと力加減は気持ちよくて息が荒くなっていく。ニチニチと卑猥な音までしてきた。

「ふっ、あぁ! やっ、やめて、こんなのダメです」
「そうは言っても君のチンポはダラダラ涎まで垂らしてるじゃないか。小さいくせに必死に大きくなって、本当に可愛いよ」
「んあぁ、あふっ、あっ……ほ、ホントに、もっ、出そうで、んんっ!」
 
目の前がチカチカしてきて、僕はもう我慢の限界だった。巳堂は手を緩めるどころかますます僕のチンポを激しくシゴいてくるし、こんなの耐え切れる訳がない。
 
腰がビクビク引きつって、頭の中が白くなり始めるとそこからは一気に体の奥から何かが込み上げてきて、僕は気づけば思い切り射精していた。

「あああっ! と、止まらなっ、あぁ! ダメ! ダメぇ!」
「嫌そうな割にたくさん出したじゃないか」
 
射精後の余韻に惚けている僕の目の前に巳堂の手のひらが突きつけられる。

「あーあー、床にまで飛び散って。君は俺の手コキでこんなに濃いのを出したんだ。ほら、味を確かめてごらん」
「うっ、わ、分かりました……」
 
自分が出したものだったけど、そのムッとするような臭いに思わず怯んでしまった。
 
こんなの正気じゃない。本当に巳堂は頭がおかしいんだ。僕は心の中でそう叫びながら、意を決して自分の精液を舐め取った。

「ぐっ! おぇ、うおぉ……んっ、んぐっ」
 
必死に込み上げてくる吐き気を堪え、僕はできる限り早急にそれを飲み込んだ。喉に絡むネバついた感触がなおのこと最悪だったが、どうにか耐えた。
 
僕が素直に言うことを聞いたので巳堂は上機嫌だ。でもまだ物足りないと言い出し、僕をベッドに押し倒して足を大きく開かせる。
 
赤ちゃんがオムツを代える時みたいな格好で、アナルまで丸見えになるとさすがに恥ずかしくて顔が熱くなるのを感じた。

「ケツの穴ヒクヒクさせて何期待してるんだ?」
「そんなつもりじゃ……あの、何をするつもりですか?」
「何をって、そんなの分かりきってるだろう? セックスの仕方を君のケツ穴に教え込むんだ」
 
セックス……当然そうなるとは思ってたけど、巳堂があまりに熱心な目で僕の恥部を見つめてくるので恐怖心を覚えてしまう。

「あっ……!? そ、そんな、いきなり……!」
 
巳堂は僕の穴をくすぐるように撫で、指先を入れて浅いところをかき回してきた。痛みはないが異物感やムズムズする感触に気持ち悪くなってくる。巳堂はそんな僕の反応を楽しんでいるようだった。よく見ると股間が膨らんだようになっていて、ますます嫌な気分になった。
 
そうこうしているうちにヌルヌルしたローションが尻に垂らされる。指がいよいよ穴に入ってくる。最初はあんなに浅かったのに、もう指の根元まで入れられてしまったようだ。

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