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短編

「いやああっ! 出る、いっぱい出てる! あっ、それ以上、ダメっ!」

ようやく栓の抜かれた尿道からは、今までため込んでいた精液がドクドクとあふれ出す。

腹に飛び散ったそれを伊槻は指で拭い取り、一春の口元へと差し出した。

伊槻は何も言わなかったが一春はその意図を汲み取り、精液にまみれた指を舌でねぶった。

それに満足した伊槻は穴からディルドを引き抜き、絶頂が終わってぐったりとしている一春の体を抱え起こした。

「ハル、力を抜いて……俺が犯してやるから」

耳元でそう囁かれても、一春は最早驚きもせず、熱の冷めやらない体を伊槻の好きにさせた。





「神坂さん……なんで俺に一春さんを見せたんですか?」
「そりゃあ、お前に分からせるためさ。もうお前の慕っていた男はどこにもいないってな」

そう言う伊槻の膝の上では、後孔に肉棒を出し入れされ、伊槻の体にしがみついて自ら腰を振る一春の姿があった。

目は虚ろで伊槻と瑛人の会話など耳に入っていないのか、ただひたすら快楽をむさぼっている。
 
それが余程嬉しいのだろう、伊槻は満面の笑みをたたえ、何度も絶頂して敏感になっている後孔を突き上げた。

穴からは今まで出された精液があふれ出し、ジュプジュプと音を立てていた。

「頭、おかしくなる……あっ、ひぐぅ、もお、できない……!」
「まだ五回目だろ……ほら、出すぞ」

伊槻は強めに突き上げると同時に一春の中に射精した。

中に熱い精を受け、一春もこれで何度目かになる絶頂を迎えると、ついに耐え切れず意識を失ってしまった。

ぐったりと伊槻に体を預け、泣き濡らした顔を胸にうずめる。しかしそれでも構わず伊槻は一春を犯し続け、気絶する一春をまるで物のように扱った。

「なあ、ハル。お前を犯している時ほど、幸せな瞬間はないよ。お前もそうだろ、そんなに嬉しそうな顔をしてさ」

意識のない一春に語りかける伊槻は、心底嬉しそうな顔をして一春の顔を撫でた。

「昔一緒に話したよな、二人で上を目指そうって。でもあの時から俺は、お前しか見てなかったんだ」

すると意識がないはずの一春の口が動き、つたなく小さな声で何かをしゃべろうとした。

「伊槻、やめて……え、瑛人、助、けて」

たとえ寝言でも他の男の名前が出てきたことが気に食わない伊槻は、目つきをきつくして、一春の腰を掴むと激しく犯した。

一春は苦しげな喘ぎを上げ、とても寝言など言えず身を悶えさせた。

「無駄なことは全部忘れさせてやるよ。ハルは俺のことだけ覚えていれば十分だ」

嫉妬交じりの伊槻の言葉が、一春の耳にかかる。

「ハルが壊れるまで愛してやるよ」

そう言うと伊槻はさらに一春の奥の方を突き上げ、涙に濡れた頬に口づけをした。

その様子をただ後ろで見ているしかない瑛人は、悲痛な面持ちでたたずんでいた。

壊れ行くかつての憧れの人を前に、何もできない無力な自分を呪いながら。

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