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チョコレートよりも甘く
※ティーダ復活後ブリッツの選手になってる設定です







今日はいつも通りの1日。
スフィアを求めてカモメ団は今日も空を飛ぶ、予定だった。
それは突然リュックが口にした言葉により一転した。



「ねぇ、ユウナん」

「何?」

「明日のバレンタインってアイツにチョコあげるの?」


にやにやとしながら楽しげに質問をするリュックに対して、ユウナはまるで意味が分からないかのように首を傾げた。
ユウナは召喚士として旅をしていた分、このようなイベント事には興味が無い、否、知らなかった。


「バレンタイン………って何?」

「え」

「何かのお祭り?」

「いっつもアツアツのクセにこのイベントを知らないなんて……」


はぁ、と呆れたようにリュック溜め息をついた。
仕方ないな、と、口を開き、リュックは説明をはじめた。



「バレンタインってのはね、好きな男の子にチョコあげる日なんだよ」

分かった?と言われ、ユウナは顔を赤らめて、恥ずかしいのか、手で顔を覆いながら返事をした。


「そ、そんな、好きな男の子って………恥ずかしいっす」

「あんだけハグハグしてんのに、恥ずかしがるとこ違うでしょ」

「まぁ、うん、あげよっかな」

「私も手伝うよ!」




そして甘く、心のこもった恋する乙女必須のお菓子が可愛らしくラッピングされ、ついに出来上がった。
リュックは一応ギップルやアニキに渡す義理のチョコレートを作っていた。
包装されたチョコレートを優しく抱きしめ、ユウナは目を閉じた。



(喜んでくれるかな……)





次の日、任務として訪れたルカにチョコレートを持ち、降り立った。
今日はちょうどティーダの試合が行われているらしく絶好のチャンスだ。
試合が終わり、控え室へ向かうと、廊下にはたくさんのファンの人たち。
その中に埋もれて困ったようにしているティーダがいた。

「てぃ、ティーダ……!」

一生懸命呼ぶと、ティーダがぱぁっと顔を明るくし、人をかき分けユウナの元へと近寄って手を取り、元気にファンの人たちに手を振りながらユウナを連れ、走った。
人混みから離れ、息を整えたティーダはまるで飼い主を見るかのような、尻尾があったらぶんぶんと振っているだろうと思えるくらいの笑顔をした。


「ユウナ、会えるなんて思ってなかったッス!」

「うん、ちょっと渡したいものがあってね」


チョコレートを手渡し、リュックと作ったんだ、と言うと、ティーダは嬉しさのあまりにユウナをぎゅうっと抱きしめ、笑った。


「すっげー嬉しい、ありがとうユウナ」

「どういたしまして、ティーダ」



チョコレートよりも甘かったのは、君のその笑顔。



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キリ番のリクエスト小説でバレンタインなティユウでした



幼なじパロと迷いましたがカモメ団ユウナとブリッツボール選手ティーダにしてみました
気に入って貰えると嬉しいです

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あきゅろす。
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