次は?


「あっ!アシェル!」
ヒロが電車が居住区のホームに来たのを確認してから電車を指差した。


ウィーン
電車の扉が開いて、銀の髪をなびかせてアシェルが降りてきた。
「…!!みんな…」
アシェルはどこかほっとしたような、それと心配したような声を出した。


その時ヴァンクールとシエルは眠っていた。

アシェルはシエルの怪我を見て顔をひきつった後、
「とにかく、ここを出よう。」

アシェルがシエルをおんぶして、ヒロがヴァンクールをおんぶして、ランナが猫のムーを抱っこして、
電車に乗り込んだ。







「アシェル兄ちゃん。ヴァンが僕のために力を使ったんだ
僕はヴァンに何もしてないのに、」
ランナはうつむいた。


アシェルには言葉が浮かばなかった。


しばらくの沈黙のあと
「アシェルさんは誰と会ったんですか?」
ヒロが目を丸くしてきいた。

「ちょいとダメな暗殺者だよ。」

するとヒロは首をかしげてから
「忍者、ですか?」
『そうだよ!』
フレイルがすかさず言ったので、アシェルはそのまんま伝えた。


ヒロは一度頷いてから、
「次行くところが決まりましたね。」


ちょうどその時、電車が止まって扉が開いた。

電車から出てから、
「どういうことだよ。」

ヒロは目を輝かせて。
「俺は忍びの住みかを知っています。
彼らはとても強いから、力になってくれれば!」

「ヴァンクールを狙ってるんだぞ…」

「個人に依頼されている忍びが多いので、ヴァンの命を狙っているものもいればそうでない人もいるはずです!!
…たしかに賭けみたいですが。」



その後、ランナの提案で5人と一匹はそのままバレンチアの飛行船に乗った。

ランナいわく
「アストラシアは信用できない。」

その言葉にヒロは
「なんか飛行船の人に悪いな。」
と苦笑いした。


操縦はランナ。

バレンチアの飛行船がもう一度そらに羽ばたいた。

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