アストラシアへ

「ヒロは父親になんで会いたいの?」
カサハラの駅に向かいながらシエルが腹を押さえながらだが陽気に聞いた。

ヒロは少し目を細めてから「父さんには騎士をやめてもらいたいんだ。」


ヴァンクールとシエルは驚いた。まだヒロの父がカストレの騎士、アルヴァだと知らなかったからだ。
そしてしたを向いた。
「はっきり言って、カストレの中では英雄みたいに見られても他の国からみれば極悪だろ…」


『でも、アルヴァさんはとても強くて優しい人だったよ。本当に戦争を終わらせたい。そんな…人だったけど?』
フレイルは呟いた。

するとヴァンクールが
「なあアシェル。カサハラの学校でイクサにあったんだよ。フレイル、あいつで何番くらいなんだ?」

(フレイル。わかるか?)
アシェルがフレイルに尋ねると、うーん。と考えてから
『イクサは5かな…』

「イクサは5番だとよ。」
アシェルにはヴァンクールが少し驚いた気がした。
「たしかヒロの父さんは3番だっけ?」

するとフレイルが
『アシェル。僕は2番にはあったことがない。』

やっと駅に着いた。

ヴァンクールがうん。とくびを傾げて。
「1がセイカ、2がエージェント、3がアルヴァで、4があのフェアリーさんの、5がイクサか。」

シエルはヴァンクールの顔を覗きこんだ。
「ちょっとまずいな。」
全員の目線がヴァンクールにむかう。

「やっぱり、実力的に?」ヒロが尋ねるとヴァンクールがうなずいた。


「カストレに突っ込むのはまだまだになるね。
一人ずつを確実に倒さないと。」
シエルが頭を掻きながらいった。
そのあとヒロが電光掲示板に走っていった。

その間にアシェルは騎士になりたいというカレンを心配していたのだった。


「あっ!アストラシア行きの列車もうすぐ来ますよ」ヒロの声に呼び戻された。

ヒロは後ろ3人を確認してから先にホームに向かった。シエルは腹を押さえながら小走りする。
この掲示板からホームまでなかなか距離があるからだ。


ヴァンクールも小走りしようとするが
「っ!」
右足に激痛が走る。

するとアシェルが
「ほらっ。」
ヴァンクールの前でおんぶをする姿勢になった。

ヴァンクールは少し顔を赤くして
「ばっ!大丈夫だって!」

「時間ないからはやく。」アシェルは後ろを見ないで言った。
ヴァンクールは顔を赤くしてしたをむいて後ろにおぶさった。
「落としたら容赦しないからな。」
小さな声で呟いた。


前ではシエルがすごく面白そうに2人を見ていた。

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