能力者

アシェルは東館の2階にいた。


アシェルが物理室の扉を開けようとした時

ドンッという爆発音が聞こえた。
予想は体育館だったのに、爆発音は南館から聞こえたのだ。


『アシェル。シエルが心配だ。』

アシェルは急いで南館へ向かう。
音のしたところは3階。


「シエル!?」
3階の廊下は焦げ臭い臭いと煙がたちこめていた。


廊下の窓のしたに目をやると粉々に割れた窓ガラスの上にぐったりとシエルが倒れている。

「シエル!」
アシェルは走ってシエルのところに行こうとした、

『待って!』
フレイルが叫んだと同時に煙の中に影が見えた。

「あと13分だ」
背の高い男。

「シエルが一人目だっていうのか?」
アシェルは目をくぼませていった。

男は右手をかざす。

ピピッ

アシェルは素早くすぐ隣の教室に入った。

ーボンッ

廊下側の窓ガラスが割れる。
アシェルは飛んできた破片を机に隠れてかわす。


トントン
「じつはねー」
近づいて来る足音。
「シエルちゃん?
は殺し損ねたんだ。
このゲームは1時間半で終わらせる予定だったのに…」
足音が止まった。
「狂っちゃったよ!」
ピピッ
その瞬間アシェルの目の前が光った。


アシェルはとっさに手をかざす。

ドンッ




ヴァンクールは15分たっても体育館で何もないことに焦っていた。

「シエルとアシェルが心配だな…」

するとヒロが、
「犯人は今まで能力者を狙ってきたから、あの2人が狙われている可能性はあるな。」


その時
ガラガラ
「おいっ!晴輝!」
体育館の扉の音。そしてヴァンクールの知っている名前。
ヴァンクールとヒロが同時に目をやる。

晴輝が逃げた。
ヴァンクールは静かに
「俺が行く。」
と言って走って行った。

(体育館にはトラップがかかってないのか?
それとも晴輝が能力者なのか。
後者だよな。俺を誘ってやがる。)

『ヴァン、
乱暴しないで。』
マリの心配そうな問いかけにヴァンクールは答えなかった。

ドンッ。嫌な爆発音がした、

きっとシエル達だ。


ヴァンクールは晴輝を追って南館を疾走する。



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あきゅろす。
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