月の力が使えない
アシェルがカレンの後ろに続いて遺跡に入ったとき違和感を感じた。遺跡の中の風景が一瞬で変わったことではない。
(フレイル、ここ変だ。)
『月の力使えないの?』
さすがフレイルよく分かっている。
そうだハンクとエージェントとヴァンクールで特訓してから、常に月の力を発動しても体への負担がまったくなくなったのだ。
「ヴァンクール。この風景が変わったのは能力だよな。」
「さすがに能力だな。」
ヴァンクールももの珍しそうに辺りを見回している。
「これも能力なの?」
カレンが目の前のきらびやかな衣装の従者に問いかけると、従者は不思議そうに首を傾げる。
「申し訳ございません。そのようなことは存じ上げません。」
と申し訳そうにしている。
「外から見るとなにもない遺跡のようにみえたんだけど。」
カレンが入り口を指さして従者を外に連れ出そうとすると、
「申し訳ございません!わたくしはここから出られないのです。」
従者は困ったように言った。
「え?どういうことなの?」
ミンティアが外から城をながめながら首を傾げる。
「何か強い力がかかっていまして。」

その時奥の部屋から
「そうです。このロストエデンは能力で覆われています。」
歌声のような美しい声とともに青い髪の女性が現れた。

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