あんたの命長くないわよ

「そして私をよろしくお願いします。」
ランスの始めての仕事はおわった。

全員が城に戻るころ

「じわじわ壊してあげるから。ランス王子。」
キャスケット帽を被ったセイカは観客席に座っていた。
「セイカ見た?私の欲しいのいたよー!」
ツインテールの科学者ティアラは隣でとても興奮している。
「彼騎士になったのかあ。」
ティアラは目をキラキラさせて城を見ていた。
「アルヴァの子供?」
セイカが立ち上がると反動で帽子が落ちる。ティアラも後を追うように立ち上がる。
「そそ!ヒロト君。彼の能力が欲しいなあって思っててね。」
ティアラは無邪気に笑った。
「瞬間移動だっけ?確かにとてもお得な力よね。私はおんなじような力あるからいらないけどさあ。」
セイカとティアラが観客席を抜けるとそこには警備員ふたり。
「お待たせ!」
ティアラがくるくる回りながら警備員ふたりの帽子を外すと、
「遅いぞ!」
の言葉とともに服装が全く異なるものになった。ふたりの女性。赤茶の髪のメノリアと、背が高く美しいフレデリカである。ふたりは警備員に扮してこの場に紛れ混んでいたのである。
「王様の演説聞いてたよね?さっすがとってもかっこいい!」
ティアラはメノリアの肩をボンと叩いた。
「なんだよ、」
メノリアは若干引いたようにティアラの顔を見た。相変わらずハイテンションね。とフレデリカは笑う。フレデリカがマントを翻した瞬間移動。四人の姿が消えた。

[*前へ][次へ#]

9/33ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!