ACE of the pilot
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数日後
ウェネス・アレグリアの戦闘機の格納庫。
一台だけ大きな戦闘機がおかれているだけのだだっ広い格納庫の中で、一人の作業着を着た青年が戦闘機と向き合っていた。
「ちょい!エース!」
金髪の美男子、ナギサは大きな声で前を行く青年に声をかけた。
「ナギサなんだ?」
エースと呼ばれたこれまた美男子の鼻の高い茶髪の青年は火花避けの大きなゴーグルをはずして振り返るとにっこりわらう。
そして一瞬で真顔になった。
そこにいたのはいつもどおりナギサだけではない。
「お、王子様!?と……」
一生あうことのないと思っていた人物、ランスと、
「サギリ。今日からウェネス・アレグリアに入ることになった。」
ナギサは隣にいる黒髪の女性を紹介する。
エースは突然立ち上がると、美しく敬礼した。
「貴方様のようなお方がこんなところにどんなご用でしょうか?」
挙動不審でランスを見ながら、エースは大声を出した。
ランスは辺りを見回してから、エースを見ると滑らかに敬礼する。
「本日はウェネス・アレグリア、空軍隊員であるエースに新しい任務を言い渡しに来ました。」
エースは驚いた顔でランスを見つめる。
「た、隊長のフィアンス隊長には……」
「もちろん空軍隊長にもいっているよ。」
ナギサはサギリの背中を押した。
「エース。命令だ。サギリを操縦士のプロに鍛えてくれ。」
「了解しました。」
エースは間髪いれずに敬礼する。
「期間は……」
エースはそのままランスに尋ねた。
ランスはサギリを見てうなずく。
「三週間。」
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