命をかけろ

「じゃあとりあえず説明するよ。
今回のトレーニングは全員違う役割だからよく聞いてよ。」
エージェントは不適に笑う。
そしてそのままヴァンクールをみる、

「まずヴァンは簡単。
僕を殺す気で戦ってほしい。
あと太陽の力を惜しみ無く使うことを推薦するよ。」
ヴァンクールは真顔で頷く。
予想通りの内容だったのだろう。

「次アシェル。
僕がヴァンクールを襲うから、アシェルは頑張ってヴァンクールを守ってよ。
ただし僕にもヴァンクールにも触れてはいけないよ。」
アシェルその内容に顔をしかめる。
「俺はハンクと戦うわけじゃないんだな。」
アシェルはハンクをちらりと見てからうなずいた。
(月の力を使えってことか。)

「ハンクはアシェルとおなじ。僕からヴァンクールを守る。さわってもいいよ。あとは全員の治療ね。」
ハンクは少し考えるような素振りをしてから、指でオッケーサインをつくった。

「それからハルモニア。」
その一言にハンクは驚いた表情でエージェントをみる。
「ヤバイと思ったらハンク以外の時間とめるなり戻すなりして。」
「わかった。」
後ろからハルモニアの声を聞いてハンクはハルモニアを振り返った。
「お嬢様もですか!?」
ハンクは心配そうに横目でハルモニアを見ながらエージェントに訴える。
「ベル。」
「時の力の副作用は強力です!」
「ベル!」
ハルモニアの大声にハンクはハッと顔を上げた。
「はい!お嬢様!」
ハルモニアは冷たい表情でハンクを見下ろすと、
「気にするな。私は大丈夫だ。」
その言葉に付け足すように、
「そうだよ。ハンクが頑張れば力使わなくて大丈夫なんだからさ。」
エージェントはいつもの人を見下したような笑みで笑う。

「わかりました……。」

「ハンク。最後に。
ヴァンクールが死んだらハルモニア殺すかね。頑張ってね。」

いつも穏やかなハンクの表情が変わった。
初めて見る顔だ。
「わかりました……。」
眉間にシワをよせ、完全にエージェントを睨んでいる。

ハルモニアを人質にしているようだ。
『なんでハルモニアを人質にしてるかというというとね、ハンクってハルモニアに怖がられたりするのが怖いから、ハルモニアの前ではあんまり本気ださないんだ。だからだろうね。』
フレイルがアシェルの隣で顎に手をつけて呟いた。
『あとね。普通にエージェントはヴァンクールを殺す気でくるよ。
アシェル。ヴァンクールを守ってやってよ。』
(ああ。
それにしてもすごいやり方だな。)
アシェルはハルモニアをじっと見つめる。

ハルモニアには冷静な表情でエージェントと話してるハンクを見つめていた。
その表情に恐怖なんてなかった。


「ながながごめんね。
じゃあ、ヴァンクール始めようか。
ハルモニアよろしく。」
エージェントはハンク、アシェル、ヴァンクールから思い切り離れて、低く構える。

「ああ。」
ヴァンクールもうしろに下がって心刀である銃を出した。

「ようい!はじめ!」
ハルモニアがはじまりの合図を思い切り叫んだ。


その瞬間、エージェントが消えた。

そして血飛沫と共にヴァンクールの腕が飛んだ。


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