美人
「そうだよ……。」
アシェルが小声でランスに苦笑いした。
「アシェル!どうしてため口なのよ!
この方はこの国の王子よ。」
カレンは腰に手を当ててアシェルを睨み付ける。
「カレンはやっぱりきれいにゃー!」
ミンティアが隣で微笑んだ。
「えっ!そんなことないわ。あなたたちの方がとても綺麗よ。」
カレンはミンティアを見たあと、サギリに目がいく。
「アシェル……綺麗な人ね……。」
アシェルの耳元でカレンはサギリを見つめながら、アシェルにしか聞こえないくらい小声で呟くと、
「してねえよ。」
アシェルは眉間にシワを寄せて呆れたように微笑んだ。

「それでお前たちはどういう関係なんだ?」
サギリが隣で腕を組んでアシェルに尋ねると、
「えっ?……えっと……」
カレンは顔を真っ赤にし、アシェルは知らん顔である。
「まっ、こういう関係だな。」
ヴァンクールがアシェルの横でシラーっとした顔で呟いた。

「カレンはアシェルが好きなんだな。
今まで見たことないくらい生き生きしてる。」
ランスが顔を赤く染めたカレンに向かって微笑むと、カレンはヴァンクールの髪くらい顔を染めた。

「じゃあ、カレンよろしくたのむね。」
やっと赤みが引いたカレンはにっこり微笑む。「サギリ、シエルを頼む。」
ヴァンクールはシエルを背中からおろすとサギリに渡す。
「ああ。大丈夫だ。」
サギリは美しい顔で微笑んだ。



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