カサハラ

アシェルたちがブリッジに駆けつけるとアルフレッドが申し訳なさそうに
「すぐに呼び出してすまないね。ヴァンはまだ麻酔がきいてるって連絡が来ているから、君たちだけに言うよ。

実はカサハラという街に能力者が集中しているみたいだ。
フェアリーが数えて少なくとも4人はいる。」
シエルは口を押さえた。

「騎士レベルの人間が4人も!?」

「大丈夫よ
もし戦うことになっても、3人なら勝てる!」
フェアリーがガッツポーズした。

「カサハラに行くための飛行船は用意させるから、ヴァンが行け次第向かってくれ。」

「能力を感じる場所は…」フェアリーは画面さわっている。
すると前の大きな画面に地図がでた。
そしてある一点に集中する。
「高校よ。
潜入した方がいいと思って3人分の入学をさせたから。」
アシェルは血の気が引いた。
「3人って…?」
するとフェアリーが笑って
「ヴァンとシエルとアシェルのことよ。
任務しやすくみんな名前を白鳥で登録してるわ。
ヴァンが陸、アシェルが空、シエルは海ちゃんね。」どこかフェアリーは楽しそうだ。

アシェルは聞きなれない名前に驚きを隠せない。
「なんか名字と名前が逆なのは古代人の名残らしいよ。」
シエルは補足してくれた。
「それも気になってたけど。…ちげえよ。」
アシェルは低い声になった。
「俺が高校生やるのはさすがにまずいだろ…」
するとシエルがぱーんとアシェルの肩を叩いた。

「大丈夫だよ!
アシェルは若いからバレない!」
少し複雑な気持ちになるアシェルだった。



「じゃあ。ヴァンが目覚めしだい行ってきます。」
シエルは元気にブリッジのみんなに手をふった。

アシェルにはみんなの顔が霞んだように見えた。



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あきゅろす。
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