内部へ

それから2時間飛行船はゆっくりと進んでいた。
各自いろんなことをしていた。
アシェルはずっと窓の外を堪能していたし、シエルはテレビを見ていた。ヴァンクールは「着いたら起こして。」昼寝しているようだ。


船内のアナウンスがなる
「バレンチアに入りまーす。」
窓の向こうはまだ空なのに…
その瞬間、目の前が急に暗くなった。
そして明るいところになる。
うん?
とアシェルが気むずかしい顔をしていると、シエルがソファーから立ち上がって
「バレンチアは大きな飛行船なんだ!」
と言う。そのまま違う部屋に行ってしまった。

『バレンチアはちょっと変わってるんだ。
緑とかそういうのはあんまりないなー』
アシェルの考えてたバレンチアが音をたてて崩れ落ちる瞬間だった。
すると違う部屋から
「降りるよー」
とシエルが叫んでいる。

アシェルは急いで部屋をでて、
ヴァンクール、シエルに続いて船から降りた。


(…明るい。)
アシェルは目を細めた。
「おかえりー!」
たくさんの声が聞こえる。
目の前にはたくさんの人がいた。
すると運転士?の人がヴァンクールに
「すぐにブリッジに向かってください。
ヴァン様はそのあと救護室に行ってください。」
ヴァンクールがうなずいてから手招きした。
「あれにのる。」
ヴァンクールが顎をつきだした方を見る。
電車だ。
(すごい…空の上の町に電車が通ってるなんて。)

アシェルたちは電車に乗ってブリッジに向かう。



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