違い


父が国の騎士(警察のようなもの)の心刀になってそして使い手が死んでから10年が経った。

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銀髪の青年、アシェルはカストレ人にしては珍しく、この国をよく思っていない。
このカストレ国はこの世界で一番大きな国で不思議なことに国は縦に長くて、3階だての巨大なドームになっている。
アシェルのいる町、その下はスラム。町の上は城下町で貴族が住んでいる。
そして一応どの階にも人口の空が存在している。
この国の文化はとても進んでいた。

町から城下町に行くまではいくつものエレベーターがある。しかし、町からスラムまでの通り道は今まで探しても見たことがなく、アシェルは
本当に存在するのか…
そこまで考えたくらいだ。

町と城下町をつなぐエレベーターしかないのだから、カストレ人は国から出たことがない。
しかし、不便なことはひとつもない。

ところがアシェルにとっては地獄だった。

なぜなら町民は心刀になる可能性があるから。
それを恐れたアシェルは外に出るためなんどか出口を探したがしかし見つからなかった。

アシェルはその旨を誰にも告げていない。
もしも「心刀になるのいやだから国から出るんだー」なんて言えば、周りの人に「"非国民"」と言われ殺されるから…


この国はおかしい。




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あきゅろす。
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