7時

「はあ、はあ、」
急に息が苦しくなった

『ヴァン。』
マリが優しく問いかける。

(なんで?マリは…)
俺はこの後に続く言葉を言うのをやめた。

『マリは大丈夫だよ。』

マリはセイカに殺された…はずなのに、
俺はマリを見て目を丸くした。

『ヴァン、次は誰かと戦うかもしれない。』

俺はうなずいて次の扉を開けた。



7時

開けた瞬間、

「っ!」
腕に何かが刺さった。


『紙…。』
真っ白な紙が腕に刺さっている。


間違いない。
「中村晴輝。」

顔をあげると、やはり中村晴輝が俺を睨み付けていた。
場所はこの屋敷の一室。


晴輝はポケットから一枚の紙を取り出して、目の前に構える。


俺は、黙ってナイフを構えた。


…マリは何も言わなかった。

「なあ。」
俺は構えながら晴輝に話しかける

「このゲームのヒントなんか教えないぞ。」







俺はその言葉を聞いて、一度目を閉じた。



殺気がものすごいスピードで動き出したのがわかった。

俺はその殺気を目の前すれすれで右に避けてから、
持っていたナイフで左側をきりつける。

「うぁ!」
晴輝の声と、確かな肉の感触。




「オリバーは1つにしか化けられない。」

晴輝は一言それだけ残して倒れた。



やっと半分

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あきゅろす。
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