3時
3時。俺は鍵の開いた扉を押した。
目の前には…
「ライン。」
やっぱりこう来たか。
俺はたぶんあの屋敷の一部屋に立って、兄のラインと向き合っていた。
しかしラインはこちらに銃を向けている。
「なんだよ。お前がオリバー?」
目の前のラインは違う人であることを信じて、俺はバタフライナイフを抜いた。
「どれだけ強くなったか。見てやる!」
(ああ。だから幻術を使う人間を相手にしたくないんだ。)
俺が正当防衛のためにどれだけ精神を鍛えたか。
「もう兄は死んでいる!」
ナイフをラインに向けると、ラインはにっこり笑った。
「おぅ!かかってこい。」
俺はナイフを左手にもちかえて、右手に心刀マリを持つ。
ラインはすばやい動きで宙を舞うと、いきなり銃を連射してくる。
俺は近くにあった机を足で蹴りあげて盾にしたあと。机の陰から銃で足を狙い続ける。
パンッパンッ
なりっぱなしの銃声の中、ラインはニコニコしていた。
ラインは俺の頭の上を飛び越えると、空中で俺と背中合わせになる。
両者ともに
バッと後ろを振り替える。
そして両者の目の前に、互いの拳銃が握りしめられていた。
ビチャッ
銃声は鳴らなかった。
聞こえたのはラインの
「強くなったな。」
俺はとっさに左手回転をしてラインと向き合ったから、先に左手に握りしめられたバタフライナイフがラインの首を切ったのだ。
喉笛が斬られ、ものすごい量の血を顔に浴びて
まばたきをした瞬間、
目の前にはあの時計があった、
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