惨劇の幕間。
それはとても穏やかなものだった。
「平和だなあ…。」
「そうですね。」
「穏やかだなあ…。」
「そうですね。」
さっきから同じような答えしか返さないロノウェを不満に思い、じっと紅茶のおかわりを淹れているロノウェを睨みつける。
「どうかなさいましたか?」
「つまらない返答しか返せないロノウェの脳みそを哀れんでたのよ!」
「それはそれは、ありがたいですね。ぷっくっく。」
憎まれ口に眉一つしかめずロノウェは笑って見せた。それが大人の余裕って奴か!
こんな妙な八つ当たりをしていても暇がまぎれる訳ではない。
ベアトとか戦人とかは次のゲーム盤の準備で忙しく構ってもらえないし、七姉妹はみんな縁寿のところへ遊びに行っている。
だから仕方なく唯一暇そうなロノウェのところでこうして暇をつぶしているのだ。
「なんかさあ!ないの!」
「なにか、と申されますと?」
「私があっという間に暇じゃなくなる魔法とか!」
「ならばここにある食器たちを割って見せましょうか。片づけで暇でなくなる上にお嬢様と戦人様にも構っていただけますよ。」
いちいちバカにしたようなからかったような返事を返してくるロノウェ。その髭抜いてやろうか。
「もうううう!そういうんじゃなくて楽しいの!」
やけくそというか乱暴にそう言い放つと、ロノウェは手を止め珍しく考え込んだ。
ロノウェが何か思いつくのを入れたての紅茶を啜りながら待つ。
「では、」
そう時間が経つ前に、ロノウェが口を開いた。
「私と肉体言語での語り合い、などいかがでしょう?」
「は」
何をいきなり言い出すだこいつは。というか笑顔でこっちに迫ってくるな。まだ何も応えてない!!
そう言ってやりたいのに、口はぱくぱく開閉するだけで声が出ない。
「沈黙は肯定と取らせていただきますよ?」
「っ!!」
ぐい、とロノウェの指で顎が持ち上げられる。
滅多なことは言うもんじゃない、と悟った。
ひまひまひま!
(その後、取っ組み合いをしているところを戦人に保護されて事なきを得た。)
(めでたしめでたし…なのか?)
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ちょっと乱暴に仕上げすぎたかもしれない
20100115 のあ初季
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