greedy hands(アリすず前提アリはや)
※バニングスさんが二股かけてます。
※微裏っぽいです。
※それでもぉk!っていう人は↓からどうぞ。
目を覚ますと背中に温もりを感じた。
素肌と素肌が触れ合うこそばゆさに目が覚めたのだろうか。
起き上がって、ベッドの下に無造作に落ちている自分の下着を拾い、身につけていると、私の隣にいた温かな塊がもぞもぞと動いた。
「ア、リサちゃ…」
「…起こしちゃった?」
「ん…へーき、や…」
そう言ってまた布団の中で丸まった。
いつからだろう。はやてとこんな関係になってしまったのは。
私の隣にはすずかがいるはずだ。
すずかを裏切るつもりなんて毛頭ない。
すずかを嫌いになったとかではもっとない。
いつからか、これが日常の一部と化していた。
「…はやて、また痩せたわね」
「…そ、かな」
「食べてないんでしょう」
「うちは…前線に出たりせえへんから。指示出したり、会議したりするだけやから」
明らかに無理している作り笑いが痛々しい。
はやての華奢な体と優しい心を痛めつけているのはその後者であることはよく知っている。
それとなくなのはたちから聞く話で大体予想がつくから。
「その会議やらであんたは体すり減らしてるんじゃない」
「だって…うちにしかできひん仕事やから」
はやては上半身だけ外に出す。
背中を上に向け、枕に腕を絡ませるその白い体は、収まった熱をまた呼び覚ますのには十分すぎるくらいに思える。
「なのはちゃんやフェイトちゃんが、自由に飛べるように、そして…」
「……」
「それが私の責任やから。あの子に貰うた、命で、大切な家族を守らなあかんっていう」
胸の前でぎゅっと手を握りしめる姿はあまりにも儚く見える。
気づいたらはやてを仰向けにしてその上に覆い被さっていた。
少しびっくりして薄く開いたはやての唇に自分の唇を押し当て、舌を侵入させる。
歯茎をなぞると甘い鳴き声が耳にかかった。
「んっ…ふ…っはぁ、アリサちゃん…?」
「少し黙って…」
「ん…」
そう、だからか。
華奢で儚くて、目を離すことなんかできないこの体。
はやての首に唇を這わせ、消えてしまいそうなその白い肌に紅い印をつける。
私から離れないよう、繋ぎ止めておく意味で。
「勝手に私から、離れるんじゃないわよ」
「…すずかちゃんがおるのに?」
「…私のことだけ考えていればいいわ」
「ずるいわ、アリサちゃんは…優しいのかひどいのか、ようわからん…あ…っ」
「優しくなんか、ないわ」
そうだ、私は優しくなんかない。
こうやってはやてを抱くのも、はやてを慰めるわけではなく、自分が純粋にはやてを欲したからだ。
もちろん、すずかへの想いも変わらない。
私はすずかも欲しい。
私はひどい、欲張りな人間なのだ。
たとえば、情事に浸っているときも、はやてをすずかに、すずかをはやてに重ね合わせることがある。ああ、最低だ。
そうして二人ともそんな私を知ってか知らずか、私に腕を回してもっともっととおねだりをする。
そのたびに罪悪感に絞め殺されそうになる。
「ごめんね」
「ん、あ…っ」
誰も聞いてやいない謝罪の言葉が、ぽつりと浮かんで、すぐ消えた。
そうして私は、突きつけられた現実をゴミ箱に投げ捨てるように、すっかり冷たくなった心を温めるため、目の前の熱に再び喰いつくのだった。
end
あとがき
櫻田はこういったどろどろしたのが大好きです!昼ドラ…団地妻…いい響きだ…(黙れば
とにもかくにもバニングスさんをひどい人にしてすみませんでした…!orz
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