[携帯モード] [URL送信]

もうちょっとメイクビリーブ
.
朝起きた瞬間から、俺の不幸は始まっていた。

「あー……頭痛い…」

なんでかわからないけど頭痛がひどい。
風邪ひいたみたいだ……流行ってもないのに。

学校……どうしよっかな。休みたいけど、夏樹のことが気がかりだった。
夏樹を一人にするのも心配だし、夏樹は現代文の教科書を持ってない。
他のは揃えたけど、現代文のだけなかなか届かないんだ。ないと授業ついていけないだろうな…

でも、すごくフラフラする。これは夏樹に謝って、休ませてもらうしかないかな……?

「……うっ…」

急に吐き気が来て、俺は急いでトイレに駆け込んだ。

便器に頭を突っ込んで、考えた。

忘れてたけど俺、原因不明の高熱で受験失敗してんだよな…
あんま軽く見てるとヒドい目に遭うかも。

吐き気は思ったより、消えない。
10分くらいすると、母さんが心配してドア越しに声をかけてくれた。

「たちの悪い風邪みたい……でも、大丈夫だから…」

「お母さん仕事休もうか?」

「いや、いいよ……大したことないから、行って」

母さんは心配そうにしてたけど、結局仕事に行ってもらった。

それからまた数分、俺はやっとトイレから這い出た。
べ、便器と友達になるとこだった…

時計を見ると、なんと1限も終わろうとしている時間だった。
現代文は5限、夏樹にメールしなきゃ…

『ごめん!!今日、風邪ひいて学校行けない。』

一応それだけ打ってメールする。
返信が来たら、現代文のこと謝らなきゃ…

[次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!