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もうちょっとメイクビリーブ

最低な日だ。



「お願いがあります!!東郷先輩!!」

「何だよ中谷……お前の頼み事を俺が断るわけねぇだろ?」

「来てもらって早々申し訳ないんですけど……帰ってくれませんか?」

最近思うのだけど、チカラは俺のことを何だと思ってるんだろうか。
とことん俺に怯えるくせに、最近なんとなく俺の扱いはひどくなってる気がする。

「……理由は?」

「あーなんかちょっと、従兄弟が来るみたいなんで」

……最近思うのだけど、チカラは逆に何と比べたら俺を優先してくれるんだろうか。
俺より転校生、俺より家族、しまいには俺より従兄弟…

知るかお前の従兄弟なんて!!

「……俺まだ、チカラとなんもしてねぇよ?」

そう言ってチカラをベッドに押し倒す。チカラは慌てて「今日は無理です」とか「そろそろ来ちゃう」とか喚いた。

「わかった、中谷」

「ほ、本当ですかっ?」

「俺が1回イったら帰ってやるよ」

予想通りだけど、チカラは「はぁ?」とすっとんきょうな声をあげた。

「なぁ、中谷……何でイかしてくれんの?口?それともケツ?」

『なんとなく俺の扱いはひどくなってる気がする』
そんなことを考えていたからか、自然と卑猥な言葉が出てきた。
チカラは顔を赤くして「な、何を…」と呟く。

「ほら、早く……お前でイきてぇんだ、中谷…」

思ったままを口にするとチカラは一層顔を赤くする。

もうちょっと。
もうちょっと押せば、チカラの体が手に入る…

「……な、かたに…」

「や、もう……先輩…」

ゆっくりとチカラの首すじに吸い付くと、チカラの肩がピクリと跳ねる。

「あ……ダメ……だってば……も、やだっ…」

喜んでるくせに……素直じゃねぇ奴。
真っ白なチカラの首すじに増えていく赤い痕。
お前が俺のものだって証拠だ…

「中谷……いいだろ?1回だけ…」

「う……ん、1回……だけ……?」

俺は優しく頷いてチカラの頬を撫でる。

「……好きだ、チ…」

「チカ兄ちゃんをイジめるなー!!」

急にドアが開いて、叫び声が聞こえた。
慌てて振り返ると……小さな子供が、戦隊もののお面をつけて立っていた。

「紅葉!!」

中谷がそいつを見て叫ぶ。モミジ……?
こいつが、チカラの従兄弟か?

「チカ兄をイジめる奴は俺がやっつけてやる!!」

イジめる……?俺のことか?
確かに押し倒してるけど。

……俺は、こんなガキの為に帰らなくちゃいけないのか?

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あきゅろす。
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