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もうちょっとメイクビリーブ
中谷力の話(1)
屋上へ向かう足取りが重い。

昨日は確かに俺が悪かったよ。だけど……あれはないだろう!!



「中谷……これが何だか、言ってみろ」

昨日、東郷先輩が俺の家に初めて来た時だった。
1度リビングに飲み物を取りに行って来ると、東郷先輩がある物を手に鬼の形相で待っていた。

「あ……それは、違います!!」

東郷先輩が持っているのは、その、なんていうか……いかがわしいDVD。
パッケージで女の子が色っぽい表情してるような……そんなヤツ。

「てめぇ……俺という恋人がいながらこんなもん観やがって…
そんなにセックスがしてぇなら今すぐ俺がブチこんでやる!!」

バカか!!
「違います!!これは、俺のじゃ」

「中谷……言い訳すんのか」

こ……怖い。
それは本当に俺のじゃなくて、弟のなんだけど…
弟は彼女とか友達が来る時にこうやって俺の部屋に隠すんだ。
昨日俺の部屋に置いて、そのままだったのかな…

「俺……それ観てませんよ」

「証拠は」

あ……あるわけないだろう…
指紋検出とかしてくれたらいいのに。

「本当に、観てませんっ」

「てめぇ……しらばっくれんのもいい加減にしろよ!!」

東郷先輩は全く信じてくれない。そりゃそうか。弟のなんて嘘っぽいよな…
でも、少しくらい信じてくれたって良いじゃんか。

俺が心の中で不満を言っていると東郷先輩が真面目な顔で言った。

「……お仕置きだな、中谷」

……は。
なんだ『お仕置き』って…
何キャラですか?

東郷先輩はあっという間に座ったまま俺を壁に押し付けて、俺の制服を脱がしてきた。

「と……東郷先輩!!」

俺が何度呼び掛けても東郷先輩は応えない。それどころか自分のベルトも素早く外して、大きくなったモノを取り出した。
相変わらず立派だな…

東郷先輩のそれは、1度見たことがあった。東郷先輩が俺に告白した日に1度だけ最後までしてしまったのだ。
それ以来してないけど…

ていうか。
「な……何するつもりですか?」

「何って……『先生のちんぽくわえさせて』ほしいんだろ?『淫乱になりたい』んだろ?」

そう言ってDVDをヒラヒラと振る東郷先輩。パッケージには確かにそう書いてある…
弟……どういう趣味なんだ!!
この前『教師になりたい』とか言ってたけど!!

「お望み通り、たっぷりしゃぶらせてやるよ」

東郷先輩が俺の顔に自分のモノを近付ける。
い、嫌だ……ありえない!!
大体、なんで俺が女役なんだよ!?
女目線でAV観る奴がどこにいるんだ!!

「嫌っ……嫌です!!」

「お前に拒否権は、ねぇ」

あるだろー!!
もう一度「嫌」と叫ぼうと口を開くと、その口に東郷先輩のモノを突っ込まれた。

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