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もうちょっとメイクビリーブ
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「……夏樹くんさぁ」

「はいっ!」

「俺ってリュウと中谷に世話やきすぎてると思う?」

夏樹くんはベッドに座ったまま、さっきより更に真剣な顔で俺を見つめた。

「そんなことないです……けど」

そして、言葉を選ぶようにキョロキョロと視線を動かした。

「あの……黒坂先輩は、好きだったんですよね?東郷先輩のこと」

「……えぇっ?」

「違いますか?好きな人に幸せになってほしいから、たくさん協力しているのでは…」

「いやいや、それは違うよ!リュウのことは好きだけど、そんな綺麗なもんじゃなくて…」

なんて言えばいいんだろう。今まで人に伝えることなんてなかったから、改めて言葉するとなるとわからない。
それくらいリュウへの想いは複雑だ。

昔から無口で不愛想なリュウくんが、中谷と出会って変わっていくのが嬉しかった。
でも、それ以上に俺は…

「なんだろうなぁ……憧れてるのかもしれないね。リュウに」

夏樹くんは俺の言葉にキョトンとした。
この想いに似合う言葉が、存在すればいいのに。俺のリュウくんへの気持ちは、絶対誰にもわかってもらえない…

「……ていうか、夏樹くん」

「はい?」

「具合はどう?風邪、落ち着いた?」

「そ、そうですね。今日ずっと寝ていたので…」

「じゃあ、しようか?」

「……はぁ」

夏樹くんは「今までの話はなんだったんだ」みたいな顔をしたけど、マジメな話をしたからってセックスしちゃいけないことはないよね?

「やめとく?でも最近してないよね」

「し、します!したいですっ」

「素直だねぇ」

「あの、でも、風邪を移してしまうやも…」

「夏樹くん、風邪ってのは人に移して治すもんだよ」

「初めて聞きました!」

「うん、初めて言ったよ俺も」

ベッドの上に身を乗り出して、夏樹くんの頬に触れた。
ちょっと熱いかな……まぁ、問題ないよね?

抱き合えば、誰だって熱くなるし。


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あきゅろす。
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