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もうちょっとメイクビリーブ
ちなみにそのプレゼントとは...
あんなに嫉妬することになるなら、誕生日なんていらない。

そもそも誕生日なんて何が特別なんだと思っていたけど、その日は恋人が家に来て衝撃的な行動に出た。

「ちょっ……待て中谷、どうした?」

「えっ?」

チカラは台所に買ってきたらしい食材を並べると、突然上の服を脱ぎ始めた。
そしてもう一つの袋からエプロンを出して、それを頭からかぶった。

「だって東郷先輩、裸にエプロン着た姿が好きなんですよね?よくわかんないですけど」

「……それ、昴が言ったのか?」

チカラは当然のように頷いた。
いつも勝手なことをする親友に殺意を覚える。

「あれ、嬉しくないですか……?」

いや嬉しいけど。
嬉しいとかそういう前になんかいろいろあるだろ…

「東郷先輩、カレー好きですか?」

「……まぁ」

「じゃあ頑張って作りますねっ」

可愛い…
コイツ純粋すぎるだろ。

「中谷…」

「はい」

「まだ裸じゃねぇだろ?全部脱げ」

常識とか「別に裸エプロンとか好きじゃねぇ」とかは一旦どうでもいい。
というか、これで興奮しないわけがなかった。

「全部って、全部ですか……?」

「当たり前だろ」

チカラの背後から手を回して、ジーンズと下着を同時に脱がせた。
チカラの顔は真っ赤になってる。

「……こ、こんな格好で料理なんて、できませんっ…」

「自分から言い出したんだろ?」

「そうですけど……じゃあ、テーブルで待っててくださいっ」

そう言うや否やチカラは野菜を洗い始めた。
当たり前だけど、後ろから見ると肩と腰に紐を巻いてるだけだ。

これを我慢できる男は、いねぇだろ…

「ひゃあっ!?」

チカラを後ろから抱きしめて、綺麗な髪を撫でる。

「先輩、やめてください…」

「こんだけ誘っといて、よく言うな…」

「なんの話ですか?」

出た、とことん無自覚…
だいいち、コイツが自分のエロさをもう少しでもわかってれば俺だって嫉妬しなくて済むのに。

「……お前、他の奴の前でも、そんな格好すんのか?」

「えっ!?なんですか急に…」

「すんのかよ」

チカラの肩が小刻みに震えだした。
泣くのか……?

「と…」

「中谷?」

「と、東郷先輩の前でしか……裸とか、見せられません…」

「……中谷…」

なんつー可愛いことを言うんだ…
あまりの可愛さにこのまま押し倒しそうになった。

「もっもういいですか?あっちで…」

「中谷……愛してる」

「先輩!?待って…」

「待てるか。襲う」

チカラの尻を思いきり掴んだ。男のクセに柔らかすぎるだろ…

「東郷先輩!俺、今から料理するんです!」

「セックスしながらでもできるだろ。料理は」

「できるかぁっ!」

嫉妬深い俺が悪いのか、無自覚にエロいチカラが悪いのか?
いくら考えを巡らせても、答えはわからない。

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