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もうちょっとメイクビリーブ
チカラ
「これで宿題全部終わりました!ありがとうございますっ」

「……頑張ったな」

誕生日かぁ…
何をあげたら喜んでくれるのかなぁ。
身につける物がいいかな?いや、東郷先輩かっこいいからセンスの悪い物だと突き返されるかもしれない。

かと言って、東郷先輩の好きな物とか知らないし…

「中谷?どうした」

「あ、いえ……なんでもありませんっ」

誰かとつきあうのなんて初めてだから、こういう時どうしていいかわからない。
みんなはどうしてるのかなぁ……?

******

「あれ、チカラ?チカラだよな!」

東郷先輩の家からの帰り道、俺はすれ違い様に声をかけられた。

「……あ、てっちゃん!」

「久しぶりだなー!」

こんなタイミングで中学のクラスメイトに会うとは思わなかった。

「卒業式以来だよなぁ」

「うん……あ、あのさ!てっちゃん、まだアヤちゃんと付き合ってるのか?」

俺は元クラスメイトが当時付き合っていた女の子の名前を挙げた。

「もちろん!なんで?」

「……誕生日プレゼントとか、どうしてる?」

俺の質問を聞いて、てっちゃんがニヤニヤし始めた。

「なんだよチカラ、彼女できたんだ?選ぶの手伝ってやるよ!」

「えっ、本当に?」

あぁでも、女の子が喜ぶもの買っても仕方ないんだよな…

「どんな彼女なの?」

「いや、実は……彼女じゃないんだっ。お世話になってる先輩なんだけど…」

「男の?」

「……やっぱり男が男にプレゼントっておかしいかな」

「いや、そんなことないよ!いいじゃん!」

「……そう?」

てっちゃんの優しい反応に涙が出そうになった。

「じゃあ、今度の日曜!その先輩のプレゼント選び手伝ってやるよー」

「あ、ありがと!」

強力な助っ人が来てくれた。
東郷先輩、喜んでくれるといいなぁ…


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あきゅろす。
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